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暗い海の底＿＿＿
そこに紀元前から“伝説の生き物”が王国をつくり、平和に暮らしていた。
隕石の衝撃にだって耐える、丈夫な生き物で、平均寿命は500歳を越える。

しかし今、人間の手により、その生き物は絶滅の危機にある。
彼らは環境の変化にとても敏感だ。極僅かに海の環境が変化しただけで身体に影響を及ぼしてしまう。それにより、次々と海の生き物が死んでいったのだ。

けれど、今でも人間はどんどん工場の排水、汚染水等を海に流している。解決法は浮かんでも、直ぐに実行しようとしない。

何故他の生き物の命を簡単に捨てるのか。何故種族が違うだけで命の価値を違うように見るのか。
色々な思い、怒りが積もりに積もって＿＿遂に彼らは行動を起こした。


桁外れな腕力と脚力、加えてその美貌。
たった一発のパンチ。たった一発の蹴り。
それだけで人間を潰すには十分だった。

それらの脅威から人々を守る為、国々は会議を開き、ある決断に至った。
それは、特殊防衛組織をつくり、奴らと対抗する事。

生身の身体では、さすがに人魚に対抗するのは無理だ。
なのである研究者は、人間の一つの能力を最大限に引き出す薬を開発し、その薬を人間の体内へ注入した。
それで見事に適合した者を、特殊防衛組織に集めた。

これが、“人間”と“伝説の生き物”の戦いの始まりである。