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Re: 五人の盛りすぎ合作新連載スレ(読者回覧禁止) ( No.22 )
日時: 2023/02/03 20:50
名前: 此雨真狐 (ID: qGyGaEcb)

よく、夢を見る。同じ夢。
俺は仮面の男に銃を向けられている。でも、気づかないふりをして、近くにいる仲間らしき人達に話しかけている。やがて、銃の引きトリガーが引かれる。それでも俺は動かない。多分、動けば仲間の1人に当たる可能性があるからだ。そうして、腹部を撃ち抜かれた俺は倒れ、仲間たちは施設からの脱出を図るため逃げる。しかし、ここからがこの夢のハイライトだ。仲間達を殺そうと走り出す仮面の男の事を、朦朧とする意識の中で必死に追いかける。天井が崩れてふさがった道も小さい体を生かして飛び越える。梯子は、手に力が入らない中でも全力でしがみついて登る。屋上で仮面の男に追いついた俺は迷い無く仮面の男の心臓を持っていた剣で突き刺した。その後、屋上から脱出した仲間達を見届けると、崩れていく建物の中で完全に意識を失う。
これが前世の記憶なのか、俺自身が死ぬ時の未来予測なのか、はたまた、何ら関係のないただの夢なのかは分からない。でも、俺はこの夢を何度も見るのだ。

朝、俺は着替えを済ませると、そのまま街へ出た。ここはスーパーノヴァ タウン。金と欲望の渦巻く快楽の街。少なくとも俺にはそう見える。
「今日で、豪華客船 ×××××号が墜落してから、50年が経ちました。」
該当モニターのニュースは朝から本当にくだらない事しか報道していない。そういえば、人の魂は30年から50年で生まれ変わるんだっけ?そんな事を考えながら俺は街を歩く。朝方の街は一応平和だ。
「う、うわぁ!誰かたすけてぇ!」
ふと、大通りの外れからこんな声が聞こえた。少し急ぎながらそこに駆けつけると、1人の9歳くらいの少年が高校生に囲まれていた。高校生の1人が顔を上げる。どうやら俺に気づいたようだった。
「なんだ?チビ。俺様に言いたいことでもあんのか?」
酷い。コンプレックスなのに。俺だって毎日牛乳を飲むとか、日のもとで運動をするとか、日々の努力は欠かさなかったのに、そんな努力も虚しく、俺の成長期は終わりを告げたんだよっ...
「何も言う事はねぇ、か。そりゃあそうだろうな。俺様の親は政治家だ。抵抗したらどうなるか、ちゃんと身の上をわきまえているみてぇじゃねぇか。チビ。」
多分、それはフェイクだ。仮に本当でも、今の俺はマスクと眼鏡。フードを被っているから顔は見えていないはずだ。乱暴しても仲間に迷惑はかからないだろう。それに、さっきの身長の話だって、ちゃんと続きがあるんだ。
「自分の身長が小さかったらどうすればいいか知ってるかい?」
目の前の相手は別に強くはない。でも、身長の件に触れられたからだろうか。自然とスイッチが入った。短刀を持つ手に力がこもる。
「相手の身長を削ればいいんだよっっ!!!」
次の瞬間には地面や壁に頭を打った高校生達が血だらけで倒れ込んだ。
「峰打ちだ。感謝しろ。それから、権力を俺に振りかざしたらどうなるか、きちんと理解しておけ。ゴミどもが。」
気を失っている高校生達にそう言うと、少年を連れて走った。
「ぼく、どうしてああなったの?」
公園に着く頃にはスイッチは切れ、通常テンションで少年に話しかけられた。
「あのね、ぼくね、学校でね、いい点数が取れなくてね、ママに怒られたの。パパはいないから、ママを止められる人がいなくて、ママ、すっごく怒ってた。それでもうママ、きらいになって、「えすえぬせす」で知り合ったお兄さん達の家に泊めてもらおうとしたの。そしたら...」
少年は先程俺が渡したジュースを飲みながら、涙ながらに話してくれた。つまり、家出、ということだろう。
「僕は贅沢者だね。」
「えっ...」
「だって、親が生きているのにそれを捨てようとしてるんでしょ?確かにお母さん達は怖かったかもしれないし、勉強も大変だったかもしれない。でも、大切にしないといけないよ。家族。いついなくなるかわからないんだから...」
少年はジュースを飲み干すと何かが吹っ切れたかのように、笑顔で
「ありがとう!お兄ちゃん!!」
というと、どこかへ走り去っていった。おそらく家に帰ったのだろう。でも、俺、「お姉ちゃん」何だけどな。
俺は少し、少年が羨ましかった。俺は物心ついた時にはもう血の繋がった人がいなかった。孤児なのだ。両親は病院が放火された時に死んだらしい。放火した犯人は有名な政治家の息子であった事から、この事件はなかったものとして処理された。死人が出たというのに!だから、俺は「正義」というと最大級のフェイクが大嫌いだ。ところで、俺はさっき、自身の事を孤児だと言った。でも、可愛そう。とは思わないでほしい。なんでかって?それはね...
「ただいま。」
「おかえりなさい。ところでリアム。あなたはどこに言っていたのかしら?心配しましたわよ。」
「ごめん。ちょっと色々あって...」

“俺には仲間ペアレントフレンドがいるんだから!”





どうでしょうか?なんかリアムの事を読者の方々に短い小説で理解して貰えないかな、と思いこの様にしたのですが。なんかアドバイスがあったらお願いします。5日。3日目から帰ってきたら投稿します。15時くらいだと思います。