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- Re: あなたのオリキャラでSS 私のオリキャラでもSS ( No.126 )
- 日時: 2015/10/15 12:12
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: 7WYO6DME)
俊也様>>
吸血鬼ネタ、しかもバレンタインのギャグなので正直わくわくしています。
さて、楽しんで書かせてもらいますかね。
2月14日はバレンタインである。
女子にとっては決戦の日。チョコの力を借りて愛しい人に告白をする、まさに合戦の時だと言えよう。
一方で非モテ男子たちは苦々しげな目でチョコを抱えきれないほどに貰っているモテ男子を睨みつけるのだが……まあモテないやっかみということで。
そしてここに例外が。
「俊樹ちゃんチョコちょーだい☆」
「知ってるか紫乃。バレンタインはチョコの代わりに鉛弾をぶち込む日だと言うことをな」
バレンタインに色めき立つ校舎内に、銃声が響き渡った。あちこちから悲鳴のようなものが上がったが、すぐに止まる。銃声の原因が誰であるか知っているからだ。
白煙が立ち上る銃口に息を吹きかけた銀髪の少女、灰原俊樹は己へ馴れ馴れしい口調で話しかけてきた相手を睨みつける。
男子にしては長めの黒髪で、顔の右半分が隠れてしまっている。引きつった口元に赤みを帯びた紫色の瞳。どう考えても要求せずともチョコと女子の方からやってきそうな見目麗しい少年である。
小紫紫乃。それが彼の名前だ。俊樹とはクラスメイトである。
「ちょ、いきなり撃ってくるって酷くね!? チョコくれって言っただけじゃん!! つか、バレンタインに鉛弾ぶち込むとか聞いたことないんだけど!!」
「ああ、灰原家のバレンタイン常識だ。知らなかったのか?」
「当たり前ですけど何か的な顔で言うな!! その常識は間違っていると俺は声を大にして言ってやろう!!」
銃弾をかすめた毛先を弄りながら、「ならば」と紫乃は別のものを俊樹へと要求する。
それは吸血鬼ならではの——
「じゃあさ、君の血を頂戴よ」
「お前、チョコレートに爪や鮮血が入っていても余裕で食いそうだよな。キタネッ」
心底鬱陶しそうな目で紫乃を睨み付け、ペッと唾を吐き捨てて俊樹は教室を出て行ってしまった。
入れ替わりに大量の女子とチョコがやってきて、呆然とする彼を取り囲む。
俺の求めてたものはこれじゃないんだけどな……などと思いながら、紫乃は笑顔で女子から愛情のこもったチョコを受け取るのだった。
よく言いますよね、毛髪やら血やら爪やらをチョコに混ぜて送る恐ろしい女。
でも吸血鬼ならそこらへん気にしなさそう。
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