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- Re: あなたのオリキャラでSS 私のオリキャラでもSS ( No.151 )
- 日時: 2015/10/18 16:12
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: UvhXWElK)
狐様>>
今日この時をどれほど心待ちにしていたことだろうか……。
酒場で2人酒みたいな感じで書きます、よろしくお願いします。というか、きちんとファンタジーになっていればいいんですけど。
この世界には、全部で4つの国がある。
獣人の住まうミストリア、人間の住まうサーフェリア、精霊の住まうツインテルグ、闇精霊の住まうアルファノル——その4つだ。
4つの国は、召喚師によって統治されている。召喚師とは『契約悪魔の召喚を行える唯一無二の存在』のことで、そんな高等魔法を扱える彼らは国王に据えられるのだ。
召喚師になるということは、とても名誉なことである。誰しもが憧れるそんな存在なのだから。
しかし、召喚師と血の繋がりを持ちながら、召喚師の才能を見出されなかった不幸な少女がいる。
それが、獣人の国ミストリアの第2王女であるファフリだった。
ミストリアの召喚師である父を持つ彼女は、当然次のミストリアの召喚師になるだろうといわれていた。本人もそのつもりだったのだが……残念なことに、彼女に召喚師としての才能はなかった。どれだけ頑張っても召喚師の才能は身につくことはなかった。
「お前は役立たずだ」
「役立たずは必要ない」
16の少女にはとても耐えることができない罵詈雑言を一身に受け、ファフリはミストリアを逃げ出した。何もかもをかなぐり捨て、己が生まれ育った国を捨てたのだ。
そんなファフリについてきてくれたのは、元ミストリア兵団所属の人狼の少年、ユーリッドだった。
ミストリアから追われる身となった少女を守る為、彼もまた兵団を辞めてまで彼女についてきたのだ。兵団にいれば、少なからずいい身分を約束されていたと思うのに。
それでも人狼の少年は後悔していない。反省もしていない。天罰が下ろうがどうだっていい。この心優しい少女を守ると決めたのだから。
2人はどこまでも逃げる。世界の果てまでも、逃げ続ける。
4つの国のちょうど真ん中辺りかそこら辺に、小ぢんまりとした酒場がある。
客は旅人か行商か、とにかく長距離を移動する者が多い。様々な種族が混同してもはやカオスと化している酒場の隅に、ファフリとユーリッドはいた。
「うへぁ……やべえ、もう飲めない……」
小さな木製の机の天板に額をこすりつける茶髪の少年——ユーリッド。頭頂部には狼の耳がヒラヒラと揺れている。かなり酒を飲んだのか、耳元まで赤く染まっている。
そんなユーリッドと相対する羽毛が混じった茶髪の少女——ファフリは、
「あはは、ユーリッド〜こんなところで寝てたらダメだよぉ〜」
ふわふわとした口調から察するに、彼女は酩酊状態のようだった。からからと楽しそうに笑っている。
酒場特有の料理が机に並べられ、少なからず手はつけられている。ユーリッドが頭を天板に打ちつけたと同時に料理の皿が少しだけ浮いたが、まああまり関係のないことだ。
「……ファフリはよく飲むな。俺はもう目の前がぐるぐるしてる……」
「自分でもちょっと驚いてるよ」
グラスに残っている黒色の酒——この辺りで有名な『ブラックエール』というものらしい——を揺らしながら、ファフリは言う。
「最近は落ち着けなかったから……こんなにゆっくりできたの、本当に久しぶりだと思う」
グラスの中でブラックエールを揺らしながら、ファフリは微笑んだ。
のっそりと顔を上げたユーリッドは、据わった目を目の前の少女に向け、
「俺が何度でも守ってやるよ」
ブラックエールを揺らすファフリの手が、ピタリと止まる。
少女の鳶色の瞳がほんの少しだけ見開かれるも、人狼の少年はそれに気づかない。
「俺が何度でも、守ってやる。だから安心してくれ、ファフリ」
「…………うん、ありがとう」
ファフリははにかみながら礼を述べた。
満足のいく答えを貰えて安心したのか、ユーリッドの頭が再び天板めがけて落下する。ゴドンッという鈍い音を立ててユーリッドの額は机と衝突を果たし、料理の皿が盛大に跳ねた。
すー、すーと寝息を立てているところを見ると、どうやら彼はついに睡魔に負けて爆睡してしまったようだ。
眠るユーリッドの頭を撫で、ファフリは困ったような口調で、
「もう、ユーリッドったら……」
酒場の机でうつ伏せになって爆睡する幼馴染を見つめる鳶色の瞳には、かすかだが恋慕のような感情が滲んでいた。
ファフリちゃんとユーリッド君可愛いよ可愛い。獣人好きなんです、獣耳っこ大好きですありがとうございます。
それと謝罪を。多分誇大な表現をしていると思います。簡単なあらすじで余計な部分まで書いたような気がする……大変申し訳ありませんでした。
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