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Re: あなたのオリキャラでSS 私のオリキャラでもSS ( No.152 )
日時: 2015/10/18 16:36
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: UvhXWElK)

俊也様>>



 テストと聞いて苦い思い出しかありません。東京タワーに近い学校に通っていたもので、テスト勉強や資格勉強は東京タワーのフードコートでやってました。テヘペロ。
 ただ学年末にインフルエンザやらかして数学と英語しかテストを受けなかったのは今となっては笑い話に匹敵するいい思い出です。ていうか勉強嫌いでした。長々とすみません、本編書きます。





 秋といえば文化祭。体育祭をやる場所もあるかもしれない。とにかく色々なイベントが目白押しである。
 しかし学生には歓迎したくないイベントというものがある。
 それが中間テスト——学生と教師によるある種の戦いのようなものだ。
 そしてテスト勉強に苦戦している学生がここにも2人。

「「うぉぉぉおおおテストめんどくせええええええええ……」」

 静かな図書室に響き渡る、呻き声。テストに対する怨嗟のようなものが込められている。
 揃って机に顔面を押しつける男女のペアは、テストに対する呪詛を紡いだ。

「め、めんどくせえよ……めんどくせえ……テスト嫌だ……文字を書きたくない……」
「いやお前は成績いいから別に問題ねえだろ、俺は成績普通なんだぞ普通。テスト嫌だぁぁぁ」

 短い銀髪の少女——灰原俊樹は、のっそりと顔を上げて体面に座る男子生徒を見やった。
 茶髪の男子生徒——篠宮優紀は、ゴロリと寝返りを打って、机に頬を押しつけるような体制になる。

「頭がよくたってテストはめんどくせえんだよ。何で覚えていることを書かなきゃいけねえんだ、せめてパソコンで打ち込むとかタブレットで打ち込むとかもういっそ魔法で打ち込むとか」
「……俺たちって魔法使えたか? ただの人間だよな?」
「人間が銃刀法違反犯してまで刀や拳銃持ったりするか? いくら吸血鬼に対する護衛用だとしてもよ」

 俊樹は愛用している拳銃が収まったホルスターを軽く叩く。
 そうだよなぁ、と言いながら優紀は椅子に立てかけられた刀を一瞥した。この学校だからいいかもしれないが、現実で刀なり拳銃なりを持ち歩いていると確実に銃刀法違反である。
 ようやく優紀は上体を起こして、目の前に広がったノートを睨みつけた。ノートには何やら訳の分からない文字の羅列がある。一応数学なのだが、優紀は残念ながらちょっとよく分からなかった。

「……なあ、ここ教えてくれないか?」
「あ? どこだ?」
「ほら、ここ」

 俊樹はようやく顔を上げて、優紀が指し示したノートを覗き込む。記憶を探って、この数式は何であるかを説明する。

「あー、これはだな……」
「うん」

 と、ここで俊樹はあることに気づいた。
 優紀の顔が近すぎるということを。
 あの小紫兄弟の顔を見慣れているからかどうか分からないが、優紀もそれなりに整った顔立ちだとは思う。黄緑色をした双眸が真剣な空気を帯びてノートを見下ろしているところを目の当たりにして、俊樹は思わず顔を赤くしてしまう。
 いやいやいや、こいつはただの友達だ。そう、友達だ。紀にするな。俊樹は自分に言い聞かせた。

「……なあ、俊樹。どうした? お前顔赤いぞ」
「うるせえこの阿呆。いいからさっさと勉強しろ」
「いやでもお前、絵の具でたとえたらカーマインぐらいに赤」
「たとえが絵の具とかお前独特すぎねえか!?」

 俊樹の電光石火のツッコミに優紀は楽しげに笑うのだった。
 ……そしてこのあと、図書室の司書さんに注意されたのは言うまでもない。



 ほのぼのがただのギャグになりました。誠に申し訳ありませんでした。
 あと優紀君が饒舌です。そして何故か2人ともテスト勉強が嫌いな設定になりました。少なくとも俊樹ちゃんは別に苦でもなさそうですが。