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Re: あなたのオリキャラでSS書きます!! メデューサ様完成です。 ( No.16 )
日時: 2015/09/22 22:58
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: gTez.RDd)

モンブラン博士様>>


お題が有形じゃないので難産ですたい。何かコレジャナイ感が半端ない。申し訳ありませんでした。




「ああ、好きだよ猫衛門君。相変わらず君は美しい」

 澄み渡った晴天。穏やかな昼下がり。
 川村猫衛門という微妙に古風めいた名前が特徴である少年の日常には、このおかしな男がいた。
 金髪碧眼。アイドルかと見紛うほどに美しい風貌に、赤いリップが塗られたぽってりとした唇。そして何故か金色の甲冑。ここは昔の西洋ではないのだと声を大にして言いたい。
 だが猫衛門はその風景を日常的に見ているので、もはや慣れた。何かのギャグだと思うことにした。

「艶のある黒い髪。透き通るような白い肌。ああ、どこもかしこも君は私を魅了する……!! なんということだ!!」
「鬱陶しいでござる」

 身を捩じらせる甲冑男に、猫衛門はバッサリと吐き捨てた。
 先ほどからなんか背中を反らせたり逆立ちしたりと忙しない男である。それで12歳である猫衛門に愛の言葉を囁くのだから、こいつの常識はどこへ消えたと問いかけたい。

「やっと私の言葉に応じてくれた!! 猫衛門君、ごきげんよう!!」
「……ナルシー殿、鬱陶しいでござる」

 本日2度目の「鬱陶しい」発言。いい加減に視界から去ってほしい。
 目の前の金髪甲冑男はナルシーという今年で25歳になる男だ。もう1度言おう、男だ。ショタコンの変態さんだった。ギャグの一言で片づけられることができる猫衛門の精神状態を疑いたくなる。
 ……ちなみに着物を着た猫衛門と甲冑を身に着けたナルシーで『洋×和』という謎のジャンルの薔薇(BL)の世界が開拓されたのだが、この際猫衛門には黙っておこうと思う。彼にはまだ早い世界だ。
 恍惚とした表情で猫衛門の視界をちょろちょろと動き回るナルシー。柳眉をグッと寄せて深い溝を刻んだ猫衛門は、動き回るナルシーの顔面をガッシリと掴んだ。

「むぶっ!?」
「動くな。鬱陶しい」

 グイ、と視界の隅に押しのけたが、何故かまた目の前に飛び込んでくる。顔面を掴んで押しのける。飛び込む。その繰り返し。
 ガシ、と今度は両手で彼の顔面を下へ押し込んだ。無理やりナルシーを視界からフェードアウトさせる猫衛門。「猫衛門君猫衛門君猫衛門君」とエンドレスで名を呼び続けるナルシーの声を無視して、彼はため息をついた。
 そういえば、こんな言葉を聞いたことがある。

 嫌よ嫌よも好きのうち。

「……拙者も相当毒されてるでござるなぁ」

 ぼんやり考えながらも、猫衛門は、この騒がしい日常を楽しむのだった。





 やっぱりなんか無理があったごめんなさい。