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- Re: あなたのオリキャラでSS 最後先着3名まで受付開始 ( No.193 )
- 日時: 2015/10/31 23:22
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: 6KsExnZ3)
メデューサ様>>
最後のSSがまさかの中学校クライシスのことになるとは思いませんですたい。
沈野ちゃんがどんな感じになるか分からねえなこりゃ……ただ予想できるのは中学校クライシスってかなり酷いような気がしないでもない。
————これは、とある少女の【独白】である。
私の1つ下の学年に、二条蒼空という男の子がいる。
中肉中背。黒い髪に青い瞳。イケメンでもブサイクでもなく、まあどちらかと言ったら女装が似合いそうなタイプではある。特筆すべき点と言ったら、重力を操作することができるというところだろうか。
いつも彼を含めて4人の男子と行動をしている。とても仲がよさそうだ。遠目から見ても、仲のよさが分かる。
だって、その中心にいる二条蒼空という男の子は笑っているからだ。
いつからだろう。いつからだろう。彼は笑わなくなってしまった。二条蒼空という少年は、笑わなくなってしまった。
何でだろう。楽しそうだったのに。いつも遠くから見ていて分かる。彼は毎日笑っていた。楽しそうにしていた。先生をからかったり、女子生徒のスカート捲りしたり、他の男子生徒と喧嘩騒ぎを起こしたり、先生に怒られていたり。それでも彼は笑っていた。楽しそうだった。輝いていた。
その輝きが、いつからかなくなってきていた。
苦しそうに何かを抱えている。私に言ってくれたらいいのに。そうしたら、少しは協力できるかもしれないのに。
二条蒼空の傍に、あの3人の男の子しかいなくなってしまった。今にも泣きそうだ。ザマアミロ。
……あれ? 何でザマアミロ? 何で? 私、あの子に何かをしてしまったのだろうか。思い出せない。思い出せない。何をしてしまった?
でもどうしてだろう。あの子を見ると、「虐めなくては」と思ってしまう。虐げて、蔑んで、虐めて、貶して、貶めて。ああ、ああ、汚い感情が生まれていく。違う違う違う。何故そんなことをしなくてはならないの。何で何で何で。何でダメ虐めて虐めて何でそうだ貶さなきゃ虐げてダメダメダメそんなことをしちゃダメ!!
私の中が、何かによって書き換えられていく。
苦しそうだ。悲しそうだ。二条蒼空が苦しそうにしている。息がしづらいだろう。そうだろう。だって今や全員に無視されているのだから。
誰に話しかけたって無駄。彼はいないことにされている。あはは、早く降参してしまえばいいのに。そうすれば楽になれるのに。
……あれ? 何で私そんなことをしているの? 彼を無視する理由がどこにあるの? どこにもない。どこにもない。彼は、彼はそう、彼は私の1つ下の学年で、それで彼を含めて4人で行動していて。
私はそれ以上に、彼の情報を知っているだろうか?
知らないのに虐めていた? 貶して貶めて傷つけていた? 待って。待って。私は彼に何をしたの? 何をしてしまったの?
私の中の何かが言った。「もっと彼を傷つけろ」と。
いつしか私の中の何かは消えた。もう彼を傷つけようとは思わなくなった。
でも、彼らは私を許してくれそうにはなかった。全校生徒は、少なくとも彼の敵になってしまったのだ。先生も、友達も、私でさえも。
多分一時的に『敵』だと認識されているだけ。日が経つにつれて、多分彼の認識は書き換わると思う。だけど、今は表面だけ仲よくして裏ではどす黒いものを抱えているのだろう。
だってあの時の輝きがない。何かを警戒している空気を帯びている。仲がいいのは周りの3人だけ。それ以外と話している光景は、ほとんど見なくなってしまった。
もう先生をからかったり、女子生徒のスカートを捲ったり、他の男子生徒と喧嘩騒ぎを起こすこともないだろう。変なことをすれば、今度は私たちの番だ。
ごめんなさい。ごめんなさい。貴方の楽しい学校生活を奪ってごめんなさい。
許してとは言わない。それでも謝らせて。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
「この事件は、中学校クライシスとして後々語られることとなりました。
ウチは今でも、この悪夢を見ます。できることなら戻りたい、戻って蒼空君を助けたいと思う。けれど、現実がそれを許さない」
神様、せめてこの先、彼に幸せが訪れるように祈らせてください。
ただしゃべるだけ。多分なんかいろいろやったんでしょうね。あやふやーですたい。
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