リクエスト依頼・相談掲示板
- Re: 二次創作小説鑑定。(依頼受付中) ( No.32 )
- 日時: 2016/01/29 11:10
- 名前: 明星陽炎 (ID: RGCZI60V)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode
>>31
結縁様「九条天のお気に入り」について
以下、アーチャーがお送りします。
「ふむ、私を指名する奇特者が現れるとは。まあいい、任された仕事にはきっちりと応じさせていただこう。アイドリッシュセブン、だったか。所謂ソーシャルタイプのリズムゲーム、というくらいの知識しか持ち合わせてはいないが、幸いにしてインターネットという情報網があるのでね。そちらを駆使して読ませてもらったが──構わないのだろう?」
『長所』
「まずは一人称視点ならではの文体そのもののテンポの良さ。これは評価できるだろう。三人称視点で文を書くとまとまりがなく描写が彼方此方に飛んでしまう者が多い。かく言う、私を此処に喚び出した半端者などが特にそうでね……と、まあそれは蛇足だったな。一人称は視野が定まる分、無駄な物を描写する必要がない。これが最大の利点であり、その利点を上手く生かした書き方だと思うよ」
『短所』
「さて、君には少し耳が痛いかもしれんが言わねばなるまい。いやなに、私もこういうことはあまり得意ではないのだがね。まずは全体を通して読んでみて思った事だが、主人公の行動の『理由』がはっきりしない場面が多いように見受けられる」
「まあ、この辺りについては後々改善点として纏めておこう。もう一つだが、やはり誤字、というよりは衍字、つまり不要な文字を誤って入力してしまっているのが少し見受けられるな。投稿前と投稿後に一度ずつ見直すことを推奨しよう」
『作品のキャラクターについて』
「これについてだが、そもそも私自身がアイドリッシュセブンに詳しくないのでね。何とも言えないというのが正直なところだ。また、君の作品の中でキャラクターの軸が定まっているか、という点についても、そもそも話が始まったばかりで描写が少なく、判断材料が不足している」
「まあ何にせよ、この辺りはもう少し進んでからの鑑定が一番だろう。再度この掲示板に依頼するもよし、他をあたるもよし。幸いにしてこの掲示板での依頼の数え方は『作品』単位だ。同作の依頼なら何度でも承ろう」
『主人公について』
「神咲律、という女性が主人公であり、この物語の語り部である。設定などの纏められ方も解りやすく概ね問題はあるまい」
「だが如何せん、やはり判断材料の不足は否めんな。と言う訳で『今後に期待』という評価に留め置くよ」
『作品設定・世界観について』
「同上、というべきか。これも判断材料に欠けている。嘘は吐けない性分なのでね、赦して欲しい」
『改善点など』
「さて、では現時点で私に出来そうなアドバイスを付け加えておこう。長くなるぞ、覚悟したまえ」
「まずは短所の点で上げた行動理由の描写について、だ」
「例えばEpisode1の冒頭部。彼女は何故、公園に行こうと思ったのか。『理由がない』とはいえ、どんな時に其処に行こうと思い至ったか、その描写を少し書き加えるだけで読者が彼女、『神咲律』への感情移入がしやすくなるだろう」
「これは持論だがね、一人称視点の小説というのは『読者=主人公』として読み進めて貰うのが最もベストな形だと私は思う。では、どうすれば読者が主人公に自身を重ねられるか。これが作家の腕の見せ所と言う訳だ」
「先程の例から説明する。本文中で『私はよく行く近所の公園に来ていた。特に用はないけれど、気紛れに訪れては、一人ベンチに座りながら空を見上げてた。』という文があるな? これに行動理由を加えてみると、その場にいる彼女の感情が驚くほど変わる。一例としてこのような物をあげてみよう」
例)
『この日、バイト先で叱られた私はよく行く近所の公園に来ていた。特に用はないけれど、気紛れに訪れては、一人ベンチに座りながら空を見上げてた。』
「これで、彼女が公園に行ったことに一つの理由が出来た訳だ。この理由があると公園に佇む彼女に『言葉では表現されていない感情』を持たせる事が出来る。この場合は悲しみ、苛立ち、虚しさ、などになるかな」
「心情描写についてのアドバイスを欲しい、とのことだったが、何も馬鹿正直に『嬉しい』『哀しい』『楽しい』『腹が立つ』などと言葉にする必要はない。『何故』行動をしたのか、『どんな時に』行動をしたのか。これを入れればぐっと感情表現に幅が出る」
「間接的な感情は他にも『行動』『視線』『声音』などで表現ができる。『強く机を叩いた』り『みしみしという音の鳴るまでペンを握りしめ』れば『怒り』が、『目を細めてじっと見つめ』たり『こちらを見る目がぎらりと光る』ようならば『不信感』が、『甘ったるい声で』話しかけたり『言い聞かせる様な声』で話しかけるならば『見下す』──と、このように枚挙に暇はない」
「と、まあこんなところか。とはいえこれらは一例だ、自分の文に合ったものがあればそれで表現するといいだろう」
「さて、随分長くなってしまったな。此方も仕事なのであれこれと理屈は捏ねたが、そもそも一読者としての意見に過ぎん。深く気にしすぎることはない、君が君なりに文を書いていく上で参考程度になれば十分に私の役目は果たせたと言える」
「まだまだこの物語は続くのだろう? ならば君は君の意志を貫くといい。この物語は間違いなく君自身が、たった一つ紡いているものなのだからな」
「では私はこれでお暇させて貰うとしよう。また機会があれば何処ぞかで出会うやもしれん、その時は遠慮なく呼付けたまえ。オレなりに応えさせて貰うよ」
この拙いアドバイスが、あなたのお役に立てれば幸喜としまして。
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