リクエスト依頼・相談掲示板

Re: ファンタジー物なんですけど、キャラ募集したいんです。 ( No.6 )
日時: 2015/11/29 13:21
名前: 浅葱 游@携帯 ◆jRIrZoOLik (ID: GlabL33E)

取り敢えず、世界観つかみにくいと思うので、プロローグもどき書いてきました。
独裁体制の帝国と、フリーの召喚師の話になる予定です。
ファンタジーなので、メインはダンジョン対策とかですね。

一マス空けてませんが、携帯なので見て見ぬ振りを笑

*

世界を構築するものは何か。それは自然であり、文明である。そこに住む自然が基になり、文明はどこまでも大きく発達を遂げた。

「ただそれだけで、この世界がここまで大きくなれた訳では無い」

怪しげな黒いローブをまとった人物が、くつくつと笑いながら言った。その声だけでは、性別の判断は難しい。
フードを被るのをやめ、美しい金色の髪が露わになる。こめかみ付近の髪を一束あつめ、色とりどりのビーズでまとめていた。切れ長で黄緑の瞳が、宙を睨みつけ、口角を上げる。微かに出た喉仏が、男だと示していた。

「この世界を統治するのは、国なんかじゃないんだ」

少年はその場をくるりと回る。ローブの裾も、美しい髪も、風に流れた。大きく両手を広げる彼の足元には、巨大な魔法陣が描かれている。
一番大きな魔法陣の中、大小様々な魔法陣が無数に。

「火を喰らい、水を還らせ、木を、風を、土を壊しあうほどに、強大な力よ。
光を飲み込み、闇を包み込む、全ての力よ。
無垢たる存在に、あらん限りの力を貸したまえ。
悠然たる力を、今、解き放て——」

目を閉じ、一言を噛み締めるように、時間をかけて唱を詠む。一言紡いでいく度に、足元の魔法陣からは光の粒が浮き上がってきていた。
ほの暗い空間は、様々な色の光で満ち溢れる。それは全て、少年の足元から発せられていた。
ガラスが割れるような音が、少年を包む暗闇から鳴る。亀裂からは明るい光が僅かに差し込み、花弁が散るように、黒い欠片が地に落ちていっていた。

「早く——早く!」

高まる気分に、笑が自然とこぼれる。もう少年を捕え続けた暗闇は、その役目を果たしていない。上部はすでに、外の光がしっかりと入り始めている。
足元だけに充満していた光は、すでに少年の頭上までに上っていた。余裕そうに笑む少年だが、首筋や生え際からは汗が滲んでいる。

「お前ら何してる!崩れ始めてるぞ!」
「ですがっ、これ以上は我々の魔力がもちません……!!」

外から聞こえてくる声に、さらに少年は口角を上げた。もう待ち切れないというように、大声で叫ぶ。

「噛み殺せ、グリフォン!」

魔法陣の一つから、大きな鳥獣種の羽が現れる。成人男性二人分ほどはあるだろうか。次には鷲を彷彿とさせる上半身に、獅子を思わせる下半身が露わになった。
大きく羽を動かし、勢いをつけてグリフォンは宙へ浮かんだ。光を受けて輝く金色の頭部と、純白の下部は、この世のどの生物よりも美しい。

「う、あ……!うわあああああああああ!!」

その大きな叫び声が一つ上がると、順に叫び声が上がっていく。