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Re: 徒然主の鑑定処【仕事中】 ( No.22 )
日時: 2016/10/05 10:13
名前: 黒崎加奈 ◆KANA.Iz1Fk (ID: /48JlrDe)

 さてと。何とか当初の予定通りに終わらせられそうな気配が漂ってまいりました。嘘です。全然そんなことありませんでした。
 本文のレスが書き始めた時で十三レスだったので、結果自体は一レスで終わりそうですね。では参ります。

基本的な文章ルールに関しては、ほぼ完璧です。二か所だけ気になったので書いておきます。とやかく言うほどの問題はないのですが、視覚的な差ですね。
・—(ダッシュ)は二つ使いが基本。四つ使いだと、長い沈黙を表現するのに使われることが多いです。…(三点リーダ)も同じです。会話文などで無言を表す場合は、四つ使いで表記されます。
・長音記号は「ー」で表記します。「〜」は区間とか省略の意味合いで使われるほうが多いです。


全体的に見て気になったところ(参考程度)
・視点の混在
 コメントのところでも書いてありましたが、最初はトゥールに視点をあてた三人称だったのが、No7ではジンの一人称、No10でクラウスの一人称、そしてNo16でまたジンの一人称になってますね。個人的には全部ジンの一人称にまとめたら良いんじゃないかな、と思います。ジンが登場する前は一人称に出来ないのですが、彼が主人公であることを考えると視点は統一するべきです。
 最初にざっと斜め読みするのですが、その時に視点が移りすぎて筋がつかめなかったんですよね。時間かけてちゃんと文を追っていった時は、視点変更その他もろもろついて行けたのですが。特にNo16のレスでは、レスの途中から急に視点の変更が入っていたので尚更ですね。
 ただ、シリアス調の話だと一人称のほうが、それぞれの心情は書きやすいんですよね。どうしても視点を混ぜたいなら、話を一区切りつけてからにしたほうが良いと思います。今だとコロコロ移りすぎてるので。
 例えばNo16-20ですが、ジンが喉を掻き切って生き返るところまで描写してから、クラウスに移ってはどうでしょう。不老不死いえど、自分で喉を切り裂いたりしたら相応の痛みは感じるはずです。それとも、それすら感じないほどの即死でしょうか。生き返るときの不快感とか、そういう描写もあるとキャラのリアリティもさらに増すと思います。


・表現的な何かと誤字脱字もどき
 めっちゃ細かいところいきます。文字のニュアンスについては人それぞれあると思うので、聞き流してください。番号は本編の番号ではなくレスの番号です。日本語の間違いについては投稿する前に、いつもよりゆっくり読むと減らせます。あ、似たような音が続いているなとか。

No.0 ぜんぶ、ころさなければ。
 個人的に「ぜんぶ、殺さなければ」のほうが、作品の雰囲気に合うかなと思ってしまいました。理由としては「殺」という言葉は、視覚的に漢字に直したほうが意味が強く出ると思うからです。ひらがなだと柔らかい印象を視覚的に受けるので、明確な意思よりは曖昧な考え、幼稚さを連想します。そのあとの文で咎や懺悔など難しい漢字を使用しているので、そことの落差を無くす部分もありますね。

No1 靴下で嫌な音がしたが気にしてられない。
 「靴の下で」にしたほうが良いと思います。普通に読むと「靴下」とソックスのほうが出てきて二度見しました。

No2 隈の目立つ金色の瞳を持つ
 この文脈だと金色の瞳を強調したいのか、不健康そうなのを強調したいのかわかりません。また、目立つ持つで「つ」が多くて読みにくいなと。この一文、情報が多くて長いなとも感じたので二文に分けて書き換えます。
→突如現れた金眼の青年。曇り空のような癖毛と、目の下の酷い隈が不健康にみせるせいか、細身なのが際立っていた。
 どちらかと言えば不健康さを前に出した文になってます。その後の文でも「不健康そうな青年」という表現が出ていたので。

No2 後、放ったらかしにして〜
 「後」という漢字で表記していいのは前後の関係にあるときだけです。その後〜とか。この場面なら普通に開いて「あと」で良いと思います。

No2 ついでに変な噂も聞いたんだぜ、と、食べるか喋るかどっちかにしろ。
 ここも二文に分けたほうが良いかなーと思いました。この文、最初の主語が「トゥールが」なのに、最後は彼の一人称主観で終わっているので、捻じれています。素直に「と、言ってきた」で区切ってから「食べるか〜」に移ってみては。

No3 あの日もこんな曇り空だった。日も大分沈んで、辺りは心地の良い闇が包んでいた。
 ここで場面を区切ると、過去回想シーンが始まったのかなと思ってしまいます。いや、普通にそう捉えてました。五行進んであ、少年おるやん。みたいな。
 その後の文も少し日本語がおかしいですね。「辺りは包んでいた」だと文が成り立たないです。「辺りを包んでいた」が正しい表現です。
 場面を区切らず、「そんな感傷に浸っている間に陽は沈み、辺りを心地良い闇が包んでいた」的な感じで繋げてみてはいかがでしょうか。

No3 顔を覗けばとスピスピ
 単純な誤植でしょうか。

No4-5 ( )の文章
 これ誰の視点ですか? トゥールの視点なら、文章そのものが一人称の書き方になっているので、わざわざ( )を用いなくても通じると思います。

No16 虚ろに虚空を見据えているように、焦点が合わない。
 重複表現です。虚ろに空を、虚ろに宙を、で良いと思います。また「見据える」だと目の焦点が合い、しっかりと見ている状態になります。「虚ろ」という表現と矛盾しています。そもそも「虚ろ」は焦点が合わない説明に該当すると思うので、「焦点が合わない」を前にして「眼は焦点が定まらず、虚ろに宙を映している」とするのが良いかなと。

No20 そして、全ての血液が身体戻ると
 脱字ですね。「に」が抜けてます。


 気になったのはこの辺りでしょうか。レス数が少ないのもあって、あまり内容に踏み込んだことは書けなかったので、別枠で現時点でここどんなになるのかな、と思った点を挙げます。ネタバレなんだよてめぇとか思ったら別に答えなくていいです。

・バーコードは人造されたものなのか、突然変異で現れた人間とは別の人種なのか。
 施設で埋め込まれた云々の描写があった一方、バーコードと人間の結婚で生まれた子共は云々の描写もあったので、そこのところどうなのかなと。
・全体的な長さ
 目次ではNo.6まで表記されていましたが、章が長くなると読み返した時に展開が速いと感じてしまうかもしれません。具体的にはキャラ同士の過去の繋がりですね。一章一章の長さが今と同じか1,2レス伸びる程度の長さなら、気にする程の速さではないですけれど。

 この二つですね。
 全体を通して、キャラの心情がよく伝わってくる書き方だなと思いました。残虐描写も動きとリアリティがあって好きです。説明に関しては、現状の話の展開を見る限り、かなり分散かつ、場面に即した情報を開示しているのでわかりやすかったです。

以上でヨモツカミ様の小説「継ぎ接ぎバーコード」鑑定結果とさせて頂きます。
確認の意味合いも兼ねて、一言で構いませんので返レスしてもらえたらなと思います。宜しければまた足を運んでくださいませ。

※この鑑定結果に対する質問・批判等は作者様本人からのみ、受け付けます。