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- Re: 徒然主の鑑定処【電波様前半】 ( No.5 )
- 日時: 2016/01/26 01:50
- 名前: 黒崎加奈 ◆KANA.Iz1Fk (ID: jwhubU7D)
さて、鑑定結果です。
予定と大幅に変えて文章そのものと内容をみる二部にしました。内容はまぁ簡単な感想と気になった部分を軽く指摘したりとか、文法に関係ないけど表記で気になった点とか述べていきます。
文章から。
全体的に見て気になったところ(要修正)
・段落がない。
地の文に段落がないのが気になります。基本的なルールの一つです。No82以降は逆に、「」の前に段落がついていました。
行間を効果的に使っている書き方だなと思いましたが、見やすさの面で使っている部分もあるのかなと。会話文がない場面で、無駄に行間を入れる必要がなくなるので、より効果的に説明を伝えることができると思います。
段落は全角スペース1マスです。また、「」の前や……、——の前では1マス開ける必要はありません。
・感嘆符(!、?)のあとに空白がない。また、使用は2つまで。
これも基本的なルールの1つです。地の文でも会話文でも、感嘆符のあとには必ず全角スペース1マスが必要です。ただし、会話文の最後にくる場合は1マス開けずに閉じてしまって大丈夫です。
さらに、どんなに驚きを表現したいとしても!!! のように3つ以上で使ってはいけません。私は2つ使いでも!! のように半角使用をするほうが好ましいとは思いますが、如何せん、ネット小説は横書きなので、やりたければ……的な扱いに止めておきます。
・……(三点リーダー)は2つセット。沈黙を表す場合のみ4つセット。
基本は2つセットの使い方ができているようですが、No93など、所々で1つ使いがあったので気になりました。こちらはすぐに修正できるレベルかと。
・——(ダッシュ)は2つセット。
例外として4つ使用も見受けられますが、もとは三人称小説において、「」の代わりに地の文で用いられていたものです。現在は余韻や説明などの使われ方もしているので、アリです。でもここぞ、というときに止めておいたほうが良い使い方です。まぁ個人的には紛らわしいので2つ使いを推奨ですかねぇ。
これは3つ使いがありましたね。三点リーダーと同じく、No93など。
全体的に見て気になったところ(参考程度)
・行間が多い。
先にも触れましたが、行間が多いなと。確かに、見やすさの部分では行間を開けることでグッと読みやすさは変わりますし、電波様の小説は読みやすかったため、すべて読むのに30分かかりませんでした。ただ、そうすると本当に強調したいところで、いまいち伝わってこないなとも思ってしまいました。
例えばですが、地の文は今まで通りの書き方で書いて、会話文だけまとめてしまうとか。会話1つ→描写1つ→会話2つ、なんて場面だと行間は5つ、なのに文は全て短い。意外とくどいです。なので、電波様の書き方だと、会話文のところは行間がなくてもいいのかなと思ったり。会話文が長くなるようなら1度切って描写を挟めば解決します。
これは個人の見せ方もあるので頭の片隅にしまっておいていただければ。
・読点が少ない
1度音読してみると、どこに読点を打つべきか分かりやすいと思います。書いているときは自分の頭の中で、自動的に読点が打たれているので気がつきにくいですが、読点がないというのは非常に読みづらいものです。
Ex)No83
まだ開始されたばかりのこのゲームでは誰にどんな能力が配られているのかまだ把握できていない。情報収集を主とする能力があるのかもしれないことが考えられた。
↓
まだ開始されたばかりのこのゲームでは、誰にどんな能力が配られているのか把握できていない。情報収集を主とする能力があるのかもしれない、ということが考えられた。
直すにあたり、いくつか表現におかしいところがあったので、そちらも直しました。後ほど触れます。
読点には大きな役割として2つあります。1つは文をまとまりに分け、意味を捉えやすくすること。切り方にはいくつもあります。どの位置に読点を置くのかによって、強調したい部分が変わってくることも、しばしばあります。ざっと読んだ感じ、こちらの切り方が多かったですかね。
もう1つは文章を見やすくすること。例えば『私としたことがなんでこんなものを……』という文があります。このようにひらがなが連続する場面や似たようなひらがなが連続する場合はとても視覚的に読みづらい文になってしまいます。
もちろん『』の文は読点を打たなくとも意味を違えることなく読むことができますし一息に読んでしまうことも可能です。ですが目で文字を追うことを意識すると意外と読みづらいものです。ましてこの1文で終わるなら問題ないですがこの前後に同じく読点が少ない文章が来ると文字の羅列にしか見えません。
上の段落は意図的に読点を使わずに書きました。どうでしょう? 行間が地の文、会話文の場所で多く空いているからこそ、間の文章がよけい羅列に見えてしまうなぁと思いました。
・重複表現。文章の矛盾。接続詞・助詞の使い方。主語の重複。
重複表現は俗にいう『頭痛が痛い』に類するものです。これが意外と多かったかなと。短期間に同じ語句が頻出したり、同じ意味の言葉が1文に2度登場していたりなど。先ほど例に挙げた分も「まだ」が重複していますね。また『こじんまりとした広い部屋』に類する矛盾した表現もありました。さらに、この文のつなぎ方、日本語としてどうなの? と思ったところも何点か。また、登場人物の名前が何度も何度も出てくると、くどいなと。『彼』『彼女』と視点の基準となる人物だけ、代名詞に置き換えてみる、なくても通じるところはカットしても良いかもしれません。
あとは、〜る。〜だ。〜である。と文末が同じような形で連続して終わっているところが多かったです。文のリズムが切れてしまうので、似たような終わり方が続いていないか意識したほうが良いかなと。
目についたところをいくつか。こちらで直した文章を載せます。
No1 「学校」「設備」という単語を減らしました。
唯腹 勝平(ただはら かっぺい)が通うこの学校は私立霧ヶ丘高校という。最近できたばかりで周囲からの反応も良好。最新の空調設備や調理設備などが整えられており、風呂場もちゃんと設置されているという徹底ぶりだ。そのため、毎年ここを志望する生徒は多い。
No12 「朝昼と長時間の労働」朝昼だと大して長く感じません。むしろ昼までの労働とも採ることができてしまいます。「あまり使われない部屋のうえ設備の良い部屋ゆえに」文脈がおかしいです。部屋の説明なのに用務員についての説明に文が切り替わるなど、話の飛躍も見られました。さらに〜る。で語尾の重複も。あと「通称」と「呼ばれている」が重複表現です。私もよくやっちゃうんですよね。
用務員室は1階の校舎の一番左端に位置し、宿直などがあるものに対して設けられている部屋だ。校舎の裏の小さな一角にあり、普段は使われない。なのに設備が良すぎる部屋であるため、他の生徒や教師からは『無駄部屋』と呼ばれている。
No13 「叩きつけられた」だと受け身になってしまいます。文脈の主語は叩きつけた「何か」なので受け身だと文章がおかしくなります。
その時、勝平が立っていた地点に何かが振り下ろされ、宙を舞っていた携帯を破壊しながら床に叩きつけた。
No64 誤植ですかね。「。」の前で改行されていました。
それにしてもこの男子生徒はどうやってここへと入ったのだろうか。扉の鍵はかけてあり、鍵も三毛門が持っていたはずだった。
No78、82 誤字脱字
ついさっき拾い食いしちゃったしねぇ。
このミーティングが終わったと同時に彼女たちの作戦は開始される
No84 重複表現で「言う」。「体育倉庫の勢いよく開かれた」だけだと主語がありません。その直後に扉と説明されてますが、句点と改行で区切ってしまうと違和感が出てしまいます。また前に「吹っ飛んだ」とあるので、わざわざ「宙高く舞った」と説明しなおさなくてもいいのかなと。
体育倉庫の扉が勢いよく開かれた——いや、吹っ飛んだと言うべきなのだろうか。固く閉じていた両開きのそれは、中からの衝撃に耐えられずに形状を変え、地に叩きつけられた。
No84でもう1つ。「さか撫でられた」逆撫でされたが正しい使い方になります。漢字に変換するしないは好みですが。あと直前の地の文で勝平と主語が出ての桐ケ谷の台詞なので、主語がないほうがくどくなくて良いかなと。
ゾゾッと、背筋を逆撫でされたような感覚が走る。
はい、ざっとこんなところでしょうか。これらって見つけ出すのは難しいんですよね。私も正直、自分の文章をここまで細かく見て、重複表現も文法がおかしいところも一切ありませんとは言い切れませんし、わざとそういう書き方をする時だってあります。
なので、見つけようと思ったら鑑定してもらうか、書き上げて時間が1か月とか空いてから、もう1度読み返すかになってしまうと思います。特に文法や日本語の間違いなら確実にどこかしらのタイミングで引っかかってくれるのでお勧めですね。
まぁ表現なんて人それぞれですし、書き方のスタイルも違うので自分なりに色々うまく取り入れられると、もっと深みのある文章になるのではないかと。
全体を通して誤字脱字がほぼ無かったのが素晴らしかったですね。非常に読んでいてわかりやすい文章でしたし、説明の部分も適度に流れがあって、すんなりと頭に入りました。
次で内容のほうに触れていきます。もうしばらくお待ちください。
- Re: 徒然主の鑑定処【電波様前半】 ( No.6 )
- 日時: 2016/01/30 19:21
- 名前: 黒崎加奈 ◆KANA.Iz1Fk (ID: jwhubU7D)
はい、お待たせしました後半です。
こちらでは内容とかキャラの設定とかそんな感じのことを述べていきます。
え? 前半とほぼ変わらないって? そんなことは突っ込んじゃいけないのですよ。さて、参ります。こちらはこうすると良いんじゃないかな、みたいな意味合いが強いので、あくまでも参考程度にとどめてくだされば。
ネタバレを含んでしまいますが、ご容赦ください。
気になった点
・キャラのふりがな・名前
気にするほどのことではないのですが、No1のレスにおいて主人公の名前に2度ふりがながありました。ほかの登場人物が1回だったこと、間を開けずに2度もあったので必要あるかなーと引っかかりがありました。
あと、桐ケ谷の下の名前ですが、奇麗と綺麗のどちらが正しいでしょうか? 初出の時は奇麗だったのが、その後は綺麗と表記されていました。
・オリキャラの描写
電波様の小説はオリキャラを募集して、そのキャラを登場させています。ご自身で作られたキャラに関しての描写は非常にわかりやすく、こんな性格でこんなスキルを持っているなど、物語の中でキャラの動きがしっかりしていると思いました。その分、オリキャラの描写が甘いのが目立ってしまい、もったいないなぁと。
例えば、伊吹の描写。彼のスキルは言霊ということですが、作中に説明として登場したでしょうか? もちろん、投稿されたときのレスには書いてあります。ですが、物語本文だけを読むという方も多くいます。私も本編に関係ないコメントのレスなどは飛ばして読むタイプです。そういったタイプの人にとって、オリキャラは電波様が作ったキャラも同然です。小説本文において、どのキャラが自分の作ったキャラで〜なんて説明しませんから。だから、レスに書いてあるからわかるだろう、ではなく、小説本文でちゃんと描写を入れる必要があります。
No91
「物凄い賭けではあるが、お前のスキルで俺にスキルをくれ。場合によっては全てを救える」
ここで伊吹のスキルが初出です。普通にオリキャラ投稿のレスを読まずに見ると、伊吹のスキルは「誰かにスキルを与える(新しいスキルを作り出す)」ものなんだなと認識できます。しかし、その直後に『俺はこのスキルでゲームを終わらせる』というセリフが入ります。そうすると、「誰かにスキルを与えることもできるし、奪うことも可能」という認識に落ち着きます。これでNo92までは問題ありません。
ここからが問題です。
No93
「何せ俺のスキルだったら一言言ってやればお終いだからな」
「ああ、俺の言霊(パペット)があればな」
この2つ、No91と性質が異なりますよね。読んでいると、あれっ? 彼のスキルってスキルを与えたり奪ったりするものじゃないの? と疑問が生じてしまいます。明らかにスキルの説明不足ですね。
オリキャラの投稿されたレスも目を通しましたが、彼のスキルは「人や物を言葉で操る」もの。それだけです。効果範囲、マイナス面など、書かれていないものは自分で付け足さなくてはいけません。相手を言葉で操るなら、操られている相手の意思はあるのかないのか、どのくらいの人や物を一度に操れるのか、など表記しなければならないことは多くあるはずです。
そのあたりを全てすっ飛ばして、都合のいいスキルに出来上がってしまっているので、正直ほかのスキルがしっかり説明されている分、彼のスキルって意味が分からない、そういう印象になってしまいます。
また、勝平はいつ伊吹のスキルを知ったのでしょう? 本文にそのシーンはないですよね。読者は、小説本文にあることしか把握できません。作者の頭の中では理解していても、しっかり説明を入れてあげないと読者は置いてけぼりになってしまいます。
伊吹のスキルを説明するシーンがあれば、解決できる部分かなと思います。
・ゲームのルール
親記事の1番下に記載しておく、ページを移動したときに必ず目に入るのですごくいいと思いました。多すぎず少なすぎず、簡潔にまとまっていて分かりやすいですし、何度も見ることで記憶にも残ります。
だからこそ、でしょうか。ゲーム開始の放送の辺りでかなり引っかかりを持たせる書き方で『鈴木さん』(明確な名前は出てませんがおそらくそうかなと)を描写しています。また、隣のクラスの生徒も『鈴木さんが』と叫んで勝平のクラスに現れ、クラス中を恐怖に陥れています。個人的に、そんなことがゲーム開始直後にあると、もっと『鈴木さん』を警戒してもいいのかな、あるいは『鈴木さん』による被害の痕跡をもっと散りばめてもいいのかな、なんて思ってしまいます。
だって『鈴木さん』に見つかれば殺される、だからリスクの少ない体育館に向かった。でも、体育館とはいえ安全ではありません。もう少し警戒させてもいいかなと。
さらに、この話は2部編成になっています。勝平サイドでは『鈴木さん』に触れていましたが神居サイドでは出てきてませんよね? 時系列的には1日しか経っておらず、『鈴木さん』については開始直後と2日目の朝に触れている状態です。しかし、間のレス数で考えると結構空くんですよね。80レス近くですかね。やはり、初めにあれだけインパクトを残す書き方をしたなら、神居サイドでも『鈴木さん』についての描写が欲しいかなーと思いました。特に神居サイドは校舎内を移動しているわけですし、遭遇するリスクは高いと言えます。まぁ神居の性格的には心配しないでしょうが、滝沢は不安になってもいいかなと思えますね。
・スキルの発動条件
神居が奪ったスキルについてです。触れたものを溶かす能力を彼は奪い取りました。発動条件は相手(自分の体に)に触れること、さらに身体のどこの部分でも発動できる、でしょうか。このスキル、本人の意思で発動させるものですか? それとも無意識に触れたものが手あたり次第溶けていくものですか? 矛盾が生じてしまっています。
彼がスキルを奪った直後に理科室で手当てをしました。その時、彼はガスバーナーを溶かしたことに気がついていません。つまり無意識ということです。
次に使ったのは用務員室で男子生徒と戦った場面。ここでも、立ち上がる瞬間に手を床に置いた、それだけで床が溶けています。立ち上がる時に床を溶かそうなんて普通は思いませんよね? つまり無意識です。
しかしその後の説明で、「手からでなくても顔や首、背中などといった皮膚でも発動できる」とあり、効果範囲が手だけではないことが示されました。ここで矛盾です。「発動『できる』」ということは助動詞の可能の働きと自発の働きの2つがあり、神居の意思によってスキルが発動する、そう採ることができてしまいます。
もし、先の描写のように無意識でも発動してしまうなら、彼の身に着けているもの、触れたもの、すべて溶けて無くなってしまいますよね? このあたりが読んでいて疑問に感じました。
・時系列
体育館で生徒会メンバーに勝平・伊吹が協力を申し出る場面です。時系列でいうと2日目の早朝、勝平が生徒会メンバーと相対してから、半日と言ったところでしょうか。
ここで「先日」「1日前」という表現が使用されています。このゲームが開始されてから、桐ケ谷たちが行動を起こし、計画を形にするまでの時間を考慮しても、さすがに長すぎませんか? 先刻、間もないといった表現を使ったほうが時系列を考えた上ではしっくりくると思いました。
内容に関連する部分で気になったのはこの辺りでしょうか。こんな意図があったのに、など読解が足りなかった指摘点があったらすみません。
この後の続きが気になる話です。また更新されたら、純粋に読者として読ませていただこうと思います。キャラクターの個性も出ていて面白いですし、スキルがそれぞれの性格を反映してるものになっているところは流石だなと。今後も更新のほう、頑張ってください。陰ながら応援させていただきます。
以上が電波様の小説「リアルゲーム」の鑑定結果になります。ご依頼、誠にありがとうございました。また思うところがあれば足を運んでいただければと思います。
確認の意味合いもこめて、一言でも構いませんので返レスしていただければと思います。
*この鑑定結果に対する質問、批判等は作者様本人からのみ、受け付けます。
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