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- Re: 投票お願いします!【準備中】 ( No.9 )
- 日時: 2016/03/27 21:22
- 名前: 藍霞 (ID: bUOIFFcu)
8
登場人物(?)
白猫 ミア/白峰 朝羽(しらみね あさは)
黒猫 ルルイ/黒野 夜葉(くろの よるは)
んにゃぁぁぁ...
人間らしくもないあくびをしつつ、『黒猫』ルルイは日向へと向かった。
路地裏の暗い影から飛び出し、あったかい光の下に行き、さあ昼寝を———というところで、邪魔が入る。
「あ、猫〜!」
「わ、可愛い〜っ」
きゃっきゃと群れながら、わざわざしゃがんでこっちを見てくる、女子高生数人。...ちなみに、何人かパンツ見えてる。ピンクが好きな子が多いのかな、...あ、いや、別に変なことは何も考えてません。
でもこうして戯れるのは好きじゃない。かといって日陰に戻りたくもないので、知らんふりを決め込み、丸くなって寝たふりをした。
「あ、寝ちゃった?」
「寝てるのも可愛い〜」
「いつ起きるかな」
...のに、女子高生たちはまったく放っといてくれない。暇人か。JKのくせに。
未だにきゃいきゃいと騒ぐ女子高生たちを疎ましく思っていると———その声を遮る、風のような透き通った声が聞こえた。
「あたしの猫なんだけど」
女子高生たちが振り返ると、この世の人間とは思えない美少女が立っていた。
きめ細やかで雪のように白い肌、切れ長でありながら円く大きく、空よりも海よりも綺麗な碧眼、桜色に染まった頬と薄い唇、腰よりも長く伸ばしているのにまったく乱れず、光を受けて女神のように煌めく銀髪、華奢でありながら力強さを感じる体躯。
そんな美少女に、同性である女子高生たちさえ見とれる中...彼女はもう一度言った。
「その子。あたしの猫なんだけど」
ぼくを指さして。
ハッと我に返った女子高生たちが「す、すみません」と慌てて退散していき、やがてまったく見えなくなった後、その美少女は、
猫の姿に変わった。
あの美少女と同じ気品を感じさせる、毛並みも瞳もしっぽの形も美しい白猫に。
にゃぁ。
責めるような響きで、ぼくに向かって鳴く。
多分こう言いたいんだろう、なに捕まってんのよ、と。
にゃぁ...。
だからぼくは鳴く。
だって日向があったかそうだったんだもん、と。
...にゃ。
仕方ないね、といった感じで彼女、『白猫』ミアは鳴いた。
美しくも力強い『白猫』である彼女にとって、ぼくの危険など気にも留めない事象のはずだが、そこを助けてくれるのがなんだかミアらしかった。
そして、しゅるしゅるとまた美少女に戻る。
それに合わせてぼくも少年の姿になった。
人間の女の子、白峰 朝羽は僕、黒野 夜葉に向かって言った。
「今日、猫か人間か」
ん?
...ああ、そういうことか。
「今日は一応、人間の姿に戻って家に帰るよ。寒いからお風呂入りたいし、ちゃんと布団の中に入って寝たいしね」
僕のその言葉を聞いて、ふーん、といったようすでいる朝羽。
その朝羽に、僕はこう言った。
「来る?」
こくり。
ひとつ、美少女は頷くと、僕と目を合わせないようにしながらついてきた。
ああ、素直じゃないな...。
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