【短文 001〜005】 001 それをまるでいいとでも言うかのように、君は愛だと笑った。 002 君をかっさらいに来た、……といってもただの日帰りツアーなんだけどね。 003 もう夏なんだよね、と言った横顔を見て、僕はその手を握りたくなった。 004 ぽっかりと切り取られた空間にベンチがあった。俺はそこに座った。 005 どこか遠くに行きたかった、そんな蝉の声を温度といっしょになくした。
スポンサード リンク