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Re: 【〆】中編〜長編の小説書きます。 ( No.19 )
日時: 2016/05/02 22:57
名前: 月白鳥 ◆8LxakMYDtc (ID: ZExdpBCU)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode

>>18

 私の小説を……書いていただけるとな……!?
 ぅおぁああああありがとうございますううううううう!!!(ジャンピング土下座)
 くっそ長い設定とあらすじ説明につきあって頂いてるだけでも恐縮やら何やらなのに、書いていただけるなんて! 文士冥利に尽きると言うものでありますっ。

 とりあえず、エピローグのあらすじ説明と残りの設定を書けるだけ書いておきます。ご質問・ご意見等ありましたらまた。


「エピローグ(A.K.A. 全ての貧乳族に捧ぐ魔法)」
 →魔法使い体質消滅呪文の失敗から大体一か月くらい後の話。ジャックの辿り着いた結論とは違うものの、世界は存亡の危機を免れました。裏ではミズガルズが頑張ってくれたらしく、粉々になってしまった力脈は大分元の形を取り戻しています。町長さんは何度も噴水をぶち壊されて流石に財源が危うくなったらしく、今は割と真面目に政務をこなしているようです。
 ……なんて言う報告をロイから受けて、施薬院でへたばっていたジャックもご満悦。ミズガルズにお説教を喰らった甲斐があった、としみじみ呟いた所に、ユーリが首を傾げながら手紙を持って来ます(配達人の話も出そうかと思いましたが、中編に盛り込む内容としては煩雑になりそうだったので削除。出したいって時は仰ってください)。
 さてはラブレターかと茶化すロイへ、ユーリはジャック宛の手紙だと冷たいお返事。状況を考えろと弟子を足蹴にしながら、ジャックは手紙を開きます。
 ジャックに宛てられた手紙の差出人は、五百年以上前に亡くなったはずの師匠。どういうこと、と疑問で頭を一杯にしつつ、ジャックが読み進める先では——

『我が愛弟子へ
 宿題コンプリートおめでとう!
 ずっと黙っていて悪かったが、“理”とやらの領分でお前達のことを覗かせてもらっていた。理由は聞くな、私にも良く分かっていない。

 しかしまあ、ちょっと考えたら握り潰しても良いような、この世界では禁忌になりかねない魔法ばかり選定して出したはずなんだが、よくも丁寧に愚直に編み上げたものだ。流石私の弟子! 最高に頭が悪いな!
 ……だが。お前は、馬鹿であっても愚かではなかったようだ。お前は失敗と挫折を繰り返し、死にたくなるほどの赤っ恥を大勢の前で掻いて、それでも尚諦めず無理難題に立ち向かい続けた。自身の才覚に溺れず、自身の案に固執もせず、あらゆる視点から発想を得ては、それを自身の血肉とし続けた。
 失敗と妥協を、お前はより高みへ上るための礎にしてみせたんだ。それは誰にでも出来ることではない。お前のような才ある者が一朝一夕で成し得るものでは、尚更にない。
 だが、ここで満足するなよ。お前はあらゆる生命のためにその智と技を使う義務と、そのための権利を既に持っている。
 お前はいつでも考え続け、いつまでも高みを目指して行け。

 胸を張れ、ジャック。お前は私の、唯一にして至高の弟子だ。』

 ——それは、師匠から弟子に託された激励と曝露の手紙。
 尚、文面は仮のものです。「祝・宿題コンプ」と「魔法使い辞めたらしいけどそれ釣りな! まだ続けてもらうから!(ニュアンス)」と最後の文の要素が入っていたらどんだけ改造してもらっても構いません。
 さて、そんな師匠の手紙を読み終えたジャックは、当然ながらすぐには状況が理解できず。それでも時間を掛けて解釈するうちに、要するに自分の苦労は全部師匠の掌の上で踊った結果に過ぎなかったのかとか、師匠全部知っててこんな苦労を背負い込ませたのかとか、そんな風に理解します。そして、理不尽にあっけない終わり方に対して、八つ当たりめいた苛立ちと怒りを抱えることに。
 「誰がもう二度と魔法使いに戻ってなんかやるかチクショウ!」……憤慨もここに極まれり、ヤケになって手紙を破り捨てようとしたジャックは、そこで、手紙の裏面に続きがあることを知りました。
 記されていたのは、ほんの数行。

『P.S. そんな最高で天才のお前に、この私から直々に頼み事だ。
 全国の貧乳にお悩みの女子のために、是非人並み程度に誇れる胸をプレゼントしてやってくれ! もうお前以外にこんなアホみたいなこと頼める奴いないんだ!
 私はもう記念碑と現実のギャップに悩みたくないの! マジで! お願い!!』

 支離滅裂な、欲望全開の追記でした。
 こっちも仮の文章です。テンション高めかつ欲望丸出しで「豊胸魔法を見つけて!」と頼んでればどんな感じでも特に問いません。
 ジャックは思わず追記を三度見、ぐしゃぐしゃに丸め潰して、放り投げ。

「wwwwwww」

 全力で笑い転げるところで、物語は終了です。
 その後、「あるにはあるけど、師匠ほど貧乳になるとダメ」と結論するジャックを書くか否かはお任せします。


>師匠の宿題の意図

 基本的には単なる好奇心ですね。「ジャックの得意分野でいろいろテキトーに組み合わせてみたら何かすごい魔法になりそうやべぇ。だからちょっとやってみて(はぁと」って感じの、めっちゃ軽いノリで出題しています。
 ただ、師匠はジャックに宿題を課す以前から「ジャックに自身の全てを教えられるほどの時間は残っていない」と察しており、その「教えられそうにない部分」に自力で気付いてもらうために、ジャック一人ではとても解決しそうにない難問も出した次第です。
 教えられそうにない部分と言うのは、なーんとなくあらすじからも察せられる部分はあるかと思いますが、「他者との協調」と言う一点に尽きます。
 孤高を貫くのは勝手でも、孤独になってしまったら解決できるものも出来なくなるのだと、師匠は無理難題の解決過程で気付いてほしかったみたいです。

>波長の重ね合わせ

 説明不足で申し訳ないです(滝汗)
 波長というのは、すごーく大雑把に言えば「“そのモノであること”を保つ力」を知覚した際の形態のことです。生物・無生物を問わず、この世界に在るもの全てが持っているもので、知覚できる形にすると音波のような形をしているため、本編中では波長と呼ばれています。
 波長はそのモノによって固有の波形と振れ幅を持っており、そのモノが形を保てなくなる(生物で言えば衰弱したり死んだりする)と振れ幅が減衰する性質があります。逆に、振れ幅が増幅した場合は、生物で言えば元気になったり生き返ったりしたことの証明です。尚、振れ幅の増幅はある一定の所で止まります。
 尚、“理”は物質的な肉体を持たず、固有の波長だけを持っています。また、「波長だけの存在のみで構成される世界」が「パラレル軸」と此処で呼称されている場所です。
 ここまでは波長の定義について。

 そして、波長を「重ね合わせる」ことの詳細ですが……
 ざっくりとした原理としてはフーリエ変換のようなものです。ある波長に別の波長をぶつけて足し合わせることで、「幻獣探しの魔法」のような単純な使い方はもとより、元の波長を増幅させたり減衰させたり、まったく別の波長へ変えることも出来てしまいます。
 ジャックは「ある特徴的な波長の探知」と言うとても表面的な用法に留まりましたが、やろうと思えば「波長の増幅」によって人を生き返らせたり、逆に「波長の減衰」を行って人を殺したりも可能です。もっと言えば、中世の錬金術師よろしく「卑金属を金に変える」ことすら可能でしょう。
 こうした波長への干渉は、下手を打てば世界の在り方を揺るがす危険な術式。悪意ある使用はもちろんのこと、それが純粋な善意によるものであったとしても、使うことは本来禁じられなければならない魔法です。
 本編は魔法の黎明期であったことや、ジャックがそれほど波長の重ね合わせの原理に明るくなく、あまり深入りしなかったことが幸いして、“理”がジャック達の淘汰に走ることはありませんでした。
 しかし、彼がもっと数学に学のある魔法使いだったなら、本編はもっと違う未来を歩んだのかもしれません。


もう少しだけ質問への回答は続きます。