リクエスト依頼・相談掲示板

Re: 【甘々・甘口・激辛】感想を書きます【@1人】 ( No.6 )
日時: 2015/05/22 22:18
名前: 神 ◆sX3af.oNe6 (ID: 4CQlOYn7)

とりま、一つだけ。
あとは後日に。
短編ということで、それぞれに総評をします。

(1)残念、夢の時間は終了です。

何処かで一度は見たようなストーリー。
オリジナリティはほぼ無しと見ていい。

が、始まりから終わりまでがしっかりしているので、すんなりストーリーが頭の中に入ってくる点は評価できる。

少女が失恋して、不慮の事故で死に、ヒガンバナなる神的な人物の力を得て、好きな設定で片思い対象との関係を生まれ変わってやり直せる。

上記はすぐに理解できたが、その後の失恋談から少し「む?」と違和感を感じた。
一度目は分かる。一目惚れして直後に不慮の事故で死んだ。
ただ、『当然、アタックしても先輩には響かずにそのまま私は事故でこの世とおさらば。』というのはすんなり書き過ぎではと思う。
『フラれた』という情報と『死んだ』という情報は分けて書くべき。軽く書かれすぎでいるし、『一目惚れ』という点から、生まれ変わって出会いをやり直すほどの少女の『片想いの情熱や無念』がこの場面から伝わってこない。

そして二度目、三度目の生まれ変わりと失恋。
一度目の死因は書いてあったけど、二度目三度目はどうやってヒガンバナさんが居る場所へ行けたのか? 失恋すると自動的にヒガンバナさんの居る場所へ来てしまうという制約があるのか。もしくは他に死因があるのか。

失恋の数も少ない。
例を出すのは3つくらいでいいけど、実際には何十回、何百回と生まれ変わり失恋している、という設定だと、『綺麗な恋心』から徐々に変わってしまっていったというのが伝わる。逆に三回程度だと、たった三回で変わる程度の恋心だったのかと思ってしまった。

彼岸花視点で、『彼女の心は「一度目」までは綺麗だったからね。だから助けてあげたのに。』とあるが、じゃあ二度目からは既に汚くなりつつあったのか。だとしたら汚くなりつつあったのに三度目の生まれ変わりをしてあげたのか。そして三度目のあと『「ああ、そろそろ汚くなってくる頃かな?」』と言っているが、それだと『「一度目」までは綺麗だった』という言葉とは整合性が取れていない。

結局、ヒガンバナさんのことは謎のまま終わっちゃったけど、『謎』というのと『整合性が取れていない』というのは別ものだということをしっかりと意識したほうが良い。

この短編のテーマは『純粋な恋心も汚くなる』ですかね? 無限のチャンスを得ることが出来、しかしいつまでも目的のものを得ることが出来ないとなると、いつしか手段が目的となり、手段を選ばなくなっていく。
だとしたら、やはり少女の求めたものである『先輩への恋心』と『恋の成就への執念』と『失恋時の心情』はもっとはっきり書くべきと思います。今のままだと、恋の深さにより堕ちた少女というよりも、勢いと空回りで死んだ少女という印象でした。

総評:凡作

点数:20点