リクエスト依頼・相談掲示板

Re: 黒雪 様 ( No.52 )
日時: 2017/05/16 17:10
名前: 華琉 (ID: YC3fWPpt)

さすがに放置しすぎたよね。という危機感が芽生えました。
大変お待たせしました。この作品を読むにあたっていろいろ考えるところがあり、これまでで最も悩んだわけなのです。何を悩んだのかというと、はっきりと言葉にできないのですけれど。今回も大したことが言えないでしょうが、お茶でも飲みながら流し読みしてやって下さい。

黒雪 様<移ろう花は、徒然に>
解釈は読者にまかせる、というような文章が多かったので、自分の勝手な考え方でも書こうかなと。

【sound】
不思議な暗黒メルヘン。実は、この話が一番好きだったりします。よく考えてみると背筋がぞわっとしました。得体のしれない恐怖が文章から滲みでてくるというか。考えすぎでしょうか。
最期まで少女に『音』が聞こえる事はなくて、サンタの声も自分の記憶の中から取り出された物。少女が『音』を聞く事が出来た時にも、サンタさんは話しかけてきたので声を記憶していた。サンタさんは少女を悪い方へと導き、『音』を奪い命を奪った。
最期だから、と少女に『音』を与えてあげたサンタさんは優しいのか非情な奴なのか。
…とか考えていたりします。読むたびに新しい想像ができて楽しいです。「少女は、生きているかのように微笑んで。」という締め括りが、穏やかなのに沢山の謎を残している素敵な文だと思います。「死」という言葉を使わずに少女の状態をそれとなく告げているところも、子供のための『メルヘン』という雰囲気で綺麗です。

【Viola farfalla】
此処で出てくる登場人物は、黒雪 様の他の作品でも登場するのを見た事があります。「あ、これってあの時に出てきた奴だよね」と思うと、楽しいですよね。文章の中にあれ? と思うところがあったので質問します。

『一年に一度か二度起こる怪事件。警察が事件の犯人や動機に頭を悩ませる中、時を同じくして、詩織は結衣を伴って各地を巡る旅へと出発した。』

結衣って誰の事でしょうか。玲菜はいますが、結衣は見当たらず。人ではなく、物でしょうか?

【Sand Glass 】
私のお気に入りです。時を止める事が出来たら。テストの問題を見てから時を止めて、じっくりと教科書で正解を見たいですね。
少しずつずれた平行世界を感じ取る事が出来て面白いです。特に最後、横倒しにした砂時計。砂が落ちないからと言って時が止まったわけではないのに。という虚しさをなんとなく味わいました。

【予定調和】
いや、そういう題名じゃないんだけど。
物語も素敵ですが、特に『予定調和』という言葉が気に入ったので。どれだけあがいてもそれは運命。というような何かがすごく好きです。言葉にできないのが悔しいです。とにかく好きです!((

【感情的なBlue】
特定の色だけを連想させるのって難しいのね、という印象でした。確かに青色につながるような言葉が散りばめられていたけれど、雑草と書かれればくすんだ緑色を連想してしまうし、雲と書かれれば薄い白を思い出してしまう。

『ルージュを引いた女性がそこにいた。死人のような肌、ローブの上からでもわかる痩せた体型。青空には不釣り合いな人。』

ルージュ。本当の意味はよく分からないけれど、私はルージュと言えば紅をイメージします。故意にこのフレーズを選択したのか、偶然なのか。どちらでもいいのですが、思わず首をかしげてしまうような不思議な気持ちになりました。

【朽ちた髪飾り】
どちらかというと和風な話で、また新しい物語でした。これもお気に入り、です。暗黒メルヘンならぬ暗黒昔話でしょうか。
…自分で言っておきながらネーミングセンスのなさに涙が出てきちゃいますね。暗黒昔話て。

【追記…物語の軸】
特に注目すべきところが、頭からすっぽ抜けてしまいました(汗)
物語の軸…そうですねぇ、私は文章を書く側ではないので難しい事は分かりかねますが、黒雪様の物語は「解釈は自分で考えて」という感じで受け取っています。物語のその後を勝手に考えたりしていますし。ある程度までの"伝えたい事"はしっかりと届きますが、その"伝えたい事"はいろんな見方で受け取れる、うまい言葉で表せないような感じ、というか。
うーん、こんな感想であっているのか自信がありません。黒雪様の仰る「物語の軸」とは何か。もしよければ参考にしたいので、ご教示ください。

黒雪様の作品は、どれも表現力に長けていて読み応えがあります。今回は他の方とは違う形式で感想をお届けしてみました。いかがでしたか。
つらつらと私の解釈を述べただけ…にも見えてしまって、黒雪様の納得がいく事が書けたのかちょっと心配だったりします。
一か月近く待たせてしまった事、そのくせ大したことが言えなかった事、お詫びさせてください。ご依頼ありがとうございました。