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表示バグってたので再投稿。


【キャラシート】
名前：ビジョン(Vision : 英「幻影」「幻」)／ヴィアヘロ（Viajero：西「旅人」）
性別：男性
年齢：45/37
容姿：
　壊れかけたブラウン管のテレビ。型は最初期のものに近い。元々はただの中古テレビだったが、命を得た後に起きたいざこざの中でひどく損傷してしまい、千切れたコードや基盤が損傷箇所から見えている。液晶もひび割れ、最早まともな映像を流すことは難しい。辛うじてチャンネルを替えることは出来る。
　中肉中背の男性の体躯に、何処かの制服と思しき明るめの色のスーツと革靴を着ている。……のが本来の彼の格好だが、現在は彼方此方擦り切れて取れかけ、靴に至っては片方がない。また埃や油、他諸々の汚れを落とすことも出来ず、近寄ると気が遠くなりそうな悪臭がする。
　手が著しく傷ついており、爪が全て剥がれてしまっている模様。スーツには手の届くであろう範囲に掻きむしった跡が無数にあり、素肌も生傷だらけになっている。
　生傷の他、全身の彼方此方に縫合痕がある。

性格：
　元々は非常にお喋りで明るい性格だったようだが、現在はそうした自身の振る舞い方を忘却。辛うじて人を襲うことを自制する理性とごく単純な喜怒哀楽は残っているが、それ以外のアイデンティティはほとんどないと言っていい。
　かなり知性に乏しいためやることなすこと皆「？」状態。人のやることを繰り返したり、ちょっと優しくされただけで浮かれたりと、少々子供っぽい行動を起こす。比較的分かりやすい行動であるところにかつての陽気さが垣間見えているのかもしれない。

職業：(元)通信官
能力：
・非常に成功な幻を見せる『幻惑』の“案内人特権”を有する。世界初の偉大な試みの一つ、遥かに遠く離れた場所や人々の在りようを橋渡しする最初の一歩を助長した功は、物としては若年の彼に特権を付与し得た。
・テレビという広範囲に情報を伝播する媒体である関係上、特権の影響は数十キロ、ともすれば数百キロの超広範囲に及ぶ。ただし、あくまでも幻であり、実際に何か生成したり移動させたりしているわけではない。
・現在も特権だけは使えるが、制御の仕方を忘れているため常時垂れ流し状態。物の街では「景色が惑う」と言って警戒される一方、要害として諸所に利用されることも。

戦法：なし。むしろ人を襲おうとする脅威に分類される。彼が正気であれば戦力となり得ただろう。

背景・経歴：
・テレビ局の娯楽室から始まり、貧乏な家族、レトロゲーム好きのゲーマー、漫画家のアトリエ、中古品の収集家、デジタル音痴と様々な人や場の間を渡り歩き、最後に足の不自由な女性の手元に収まったブラウン管テレビ。そのどれもが彼にとって同じ価値を持つが、テレビを繋げ嬉々として遠国に想いを馳せる彼女の姿を要の想いとして、彼は命を得た。
・彼は所有者たる女性の傍ではなく、むしろずっと遠方に身を置いた。彼女や他のあらゆる他者が容易に辿り着けないほどの遠方に足を運んでは、その情景を面白おかしく伝えて喜ばせるのが彼の存在定義であったためである。最初期の居場所が娯楽室であったためか、彼にはエンターテイナーとしての気質を多分に持っていた。
・所有者が亡くなった後も、彼は方々を渡り歩き、あらゆる情報を広め伝える通信官として在り続けた。人を笑わせることに特化した発信スタンスは、時に事実との齟齬も含んでいたが、エンターテイメントとしてのメディアが必ずしも真実を写す訳ではないと言うのが彼の持論だった。
・そんな彼が廃物に堕ちたのは五年前。森外れの街を訪れ、その様子に愕然としていたところ、クロッカーに頭を殴りつけられて昏倒。何処とも知れぬ小部屋に監禁され、一カ月以上に亘り薬を打たれた。最初は抗っていたものの、薬の齎す劇的な多幸感と、薬効が切れた後の苛烈な禁断症状の落差に耐えられず正気を失った模様。
・当初は薬を求めてクロッカーに縋り、要求されるまま自身の内臓や頭の部品を文字通り切り売りしていた。生命の維持が可能なレベルの欠損が容易には治らない、ということは、知らない。

備考：
　藤見台〜物の街の辺りをランダムに彷徨っている。自分で自分の垂れ流す幻想に囚われている節があり、何もないところを恐れたり、かと思えば武器を構えている人を何か素晴らしいものと勘違いして近づいたりすることが多い。そのために傷付いた回数は数知れず。
　通信官としての使命などは忘却しているが、それでも誰かに何かを伝えたい気持ちはあるようで、頭のテレビが完全に壊れて写らなくなることを非常に強く恐れている。故にか、雨の日などは雨風の凌げる場所でじっと縮こまっていると言う。

サンプルボイス：なし。喋れない。