リクエスト依頼・相談掲示板
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- 投票お願いします!【投票開始】
- 日時: 2016/03/31 17:09
- 名前: 哀歌 (ID: bUOIFFcu)
初めまして、藍霞と申します。題名の名前と違いますが、それについて詳しくは>>5を見てください。
さて本題です。新しく小説を書こうと考えているのですが、ネタが途切れ途切れにしか思いつかず...。一部分だけ書かれたいくつかのネタとにらめっこして、さあどれを書こうという状態なので、皆様に決めていただこうと考えた所存です←
考えたネタはなんかシリアスシーンばっかりです。だからってギャグなしのお話になるかどうかはわかりませんが、何故かシリアスばっかり思いついてしました。
つまるところ、考えたネタをひとつずつ投稿していくので、そのうちのどれが読みたいか、もしくは読みたくはないけどこれならちょっとくらいマシなもんが書けるんじゃない?と思うものに投票していただきたいんです。
目次
1(会長と生徒)>>1
2(アイドルとサラリーマン)>>2
3(ダンサーと少年)>>3
4(歌姫と青年)>>4
5(少女と少女)>>6
6(曜日の神様)>>7
7(吹奏楽部)>>8
8(猫)>>9
9(色の精霊)>>10
10(?)>>11
11(ドSとヤンデレ)>>12
【準備中】から【投票開始】になったら投票をお願いします。
投票は最大で3作品まででお願いします。
なお、クオリティに関しては...まあ、お察しください((殴
Page:1 2
- Re: 投票お願いします!【準備中】 ( No.1 )
- 日時: 2016/03/12 20:13
- 名前: 哀歌 (ID: bUOIFFcu)
1
登場人物
生徒会長・端宮 一乃/はしみや ひとの
一般生徒・樫野 未空/かしの みそら
こんな時に会長がどこに行くかなんて知れていた。
「会長」
「…あら、ばれちゃった?」
屋上の扉を開け放ち、会長を呼ぶと、「素」の会長がそこにはいた。
眼鏡を外し、制服を着崩し、髪を無造作に晒している。
「当たり前ですよ。…どうしたんですか、授業中に教室から飛び出したりして」
「ミソラ。そんなものに理由は要らない。ただ、飛び出したくなったの」
会長は俺のことなど どこ吹く風といった様子で断言する。それが真実か虚実かなんて、俺には判断出来なかった。
否、判断出来るほど会長との仲は深くなかったのだ。
「ミソラ」
「…何ですか?」
「ミソラ。私、君の名前、どうやって書くのか知らないんだけど」
何を言い出すかと思えば、名前の話だった。拍子抜けしてしまうが、会長からしたら特に大事な話をしたいってことでもないわけで、普通に会話をしようというようだった。
もっとも、会長との会話はよくわからないことが多いが。
「未知の未に、空。普通に空です。それで、未空」
「未空…」
そう言うと、会長はゆっくりしたモーションで蒼く澄み切った空を見上げ、呟くようにして話し出す。
「ねぇ、未空」
「はい?」
「未だ知らず、と書いて未知なら、未空は何だと思う」
「…はい?」
またこの会長は、不思議なことを訊くものである。
ゆっくりとこちらに顔を向け、その端整かつ精巧な顔の大きく澄んだ目でこちらをぼんやりと見据えた。
「未知と書いて、未だ知らず。…なら、未空と書いて、君はなんて読む?」
不思議なことを聞きはするが、それは俺の心をグサリと突き刺した。
会長は、知っているのだろうか。
未だ見ぬ空…俺が最も忌み嫌う空は、他ならぬ俺自身だと。
もしかしたら、俺の名前がどう書くのかも本当は知っていて、そんなことを言い出したのだろうか。
「んなの…知りませんよ」
そうとしか、返せなかった。
- Re: 投票お願いします!【準備中】 ( No.2 )
- 日時: 2016/03/14 17:40
- 名前: 哀歌 (ID: bUOIFFcu)
2
登場人物
アイドル・吾妻 実紗/あづま みさ
サラリーマン・吾妻 圭/あづま けい
「お、おとっ、おとと、お父さ…!?」
都市の地下街。
とあるアイドルの悲痛な叫びが耳を貫いた。
「お父さん、お父さん!?何で!?何でいるの、な、ななな何でぇ!?」
そう取り乱しながら、自分を取り囲むファンを押しのけてまでこちらに来て、『俺の』両腕をがっちり掴み、ぐわんぐわんと-----女子高生とは思えないほどの力強さで『俺の』体を揺すった。それに翻弄される哀れなサラリーマン、俺。
お父さんお父さんと連呼されているが。
俺は、君のお父さんじゃ、ないんだけど。
***
「すみませんでした」
数分後。そこには深々と頭を垂れる女子高生にして地下アイドル、吾妻 実紗がいた。
ちなみにここ、家族連れで賑わうファミレスである。
「誠に、誠に申し訳ございませんでした。同姓同名なだけでここまで取り乱し、早とちりし、挙句体をぶんぶん揺するなど…なんたる行為。心よりお詫び申し上げます、本当に、本当にっ、すみませんでしたぁぁぁ!!」
「いいから、わ、わかったから!ほら、とりあえず座りな?」
「うぅ、お優しいんですね…」
いや、そうじゃなくてね。周りの視線がね。と思ったが、そんなこと言って憧れのアイドルからの評価を下げるわけにもいくまい。
俺、吾妻 圭は32にして、アイドルに恋をした。
これだけ見ると痛々しいだろうが、俺は至って本気である。恋をした、というのは少し違うかもしれない。憧れた、というのが正しいだろう。
それは、去年の3月上旬のこと。
(※ここから下は別シーンです)
「ねぇ、わたしのことどう思う?」
「へっ?」
真に迫る表情で問う、実紗。
目は暗い色を宿し、それでいて明るく輝いている。
「惨めだとか、かっこ悪いとかさ」
「え、いや、その…」
微妙に図星を突かれて戸惑う俺をよそに、実紗はなおも続ける。
「わたしはね、そうは思わないよ。
…ううん、思えないの。だって、これまで、もうこれ以上ないってくらいに、努力してきたんだから。惨めとか、かっこ悪いとか思う材料はどこにもない」
あなたは、どうなの?
妖しい輝きを放つ視線から、言外にそんな質問を感じ取り、大の大人が16の女の子に射竦められた。
その質問を…問い正しを反芻し、なぞる。
俺は、どうなんだ。
努力、してみたか。
この少女のように、「かっこ悪い」と言われて疑問に思えるくらいの、気高い努力を1度でも出来たのだろうか。
- Re: 投票お願いします!【準備中】 ( No.3 )
- 日時: 2016/03/14 18:13
- 名前: 哀歌 (ID: bUOIFFcu)
3
登場人物
ダンサー アリーバ、マリアナ
少年 サラ
ただでさえ深い森の、更に奥深く。
ぽつんとひとつ、建てられた館。
怪しくも妖しく、奇しい奇妙な館。
そこに、「彼女」-----アリーバはいた。
「…あら、少年。また迷子かしら…いや、違うわね」
面白いほど簡単に見破られ、なんとなくバツが悪いながら「まあ、はい…」と返した。実は迷子になった日に密かにここを覚え、いつか来てみようと目論んでいたわけだ。意外と早く来れてしまった。
「まあいいわ。あなたがいないと成り立たないのよ、だってあなたは『実体』があるから…。【貴方】には身体がない、だから捧げなければならないの」
半ば虚ろに狂った眼でこちらを見て、ほぼ無意識のうちに発したかのようにすらすら話す、アリーバ。
マリアナではない、アリーバ。
ダンサーとしての名である《マリアナ》とは、アリーバのことだ。社交場や、そうでなくても外では彼女は《マリアナ》である。…しかし、彼女はある時には必ずアリーバに戻る。
ある時。
今は亡き、愛した【貴方】に、舞を捧げる時。
この前ここに迷い込んだときに、僕はアリーバに出会った。マリアナではなく、アリーバに。そこで彼女は踊っていた…。
踊り、詠い、壊れていた。
【貴方】の身体の代わりを僕にし、彼女はいくらでも踊った。踊って踊って踊り回って踊り狂って躍り狂い、やがて僕が踊るのをやめても、自身が倒れるまで踊り続けていた。
そんなことを思い出していると、アリーバがぼそぼそと呟き始める。
「…あぁ、どうして【貴方】はいないのかしら…あたし、ずっと待ってるのよ」
暖炉の前で座り込み、ゆっくりとした口調、蚊の鳴くような声で喋っていたアリーバは、突如顔を振り上げ覚醒した。
バッと立ち上がり、流暢に喋る。
「さぁ、踊ろう。踊って踊って踊りまくって、あたしは罪の意識から少しだけ離れるわ。傷も罪も存在もすべて隠して、貴方…【貴方】のためだけに踊り明かそうじゃない、この夜を。貴方のためだけに踊り狂おうじゃない、この身も心も捧げて!
私は、【貴方】のために全てを滅しても構わない覚悟があるわ!!」
そして狂おしいほどの詩を紡ぎながら、踊り狂う。躍り狂う。
さながら、ネジの外れた人形のように、狂った空虚な瞳で笑い続ける。制御不能な機械のように、ふらふらしてるくせに芯の通った舞を舞う。
「少年。【貴方】のために、代わりの身体となりなさい」
そうして僕の手を引いて誘い、導き、踊り出す。
悲しいくらい優雅な舞を紡ぎ出した。
***
何度もこの館に来てしまうのはどうしてなのだろうか。
来る度に僕が見ることができるのは狂ったアリーバだけ。【貴方】なる存在に心酔し、【貴方】を盲目的に愛しているアリーバだけ。
それは一抹の不安を抱かせるほどに狂気に満ちた空間に放り込まれることと同義で、下手したら僕もそれに当てられて狂い出すかもしれない。
なのにどうしてこう、何度も何度も来てしまうのだろう。
- Re: 投票お願いします!【準備中】 ( No.4 )
- 日時: 2016/03/17 18:10
- 名前: 哀歌 (ID: bUOIFFcu)
4
登場人物
歌姫 シルヴィア・ヴェルベット
青年 ラファル
もう、歌なんか歌いたくない。
かつての音楽の街・リスェル最後の歌姫、シルヴィア・ヴェルベットはそう訴えていた。
もう一度、ちゃんと歌いたい。
かつての歌姫を夢見た少女であるただの女の子、シルヴィア・ヴェルベットはそう訴えていた。
それがわかっていながら、自分ではどうすることも出来ずにいた。
「...シルヴィア」
「何かしら。ああ、歌わないわよ」
「———そう」
幾度となく突っ撥ねられてきたが、それでも一回でも本物の姿を見せてくれただけマシかな、なんて思ってたらこのザマだ。正直、状況は悪化する一方で、僕の最終目標である「もう一度人前で歌ってもらう」には程遠く、当然いつ達成できるかもわからなかった。
彼女は強いと思ってた。
強くて、真っ直ぐで、何よりも美しいものだと。
そしてそれは、間違ってなかった。
強くて、真っ直ぐで、何よりも美しいものだった。
けれどそれは、彼女を壊してしまった。
強くて、真っ直ぐで、何よりも美しいものだからこそ、ぼろぼろに崩れ落ちてしまった。
「あたしは、もう歌いたくないの」
その言葉に説得力はまるでない。ぽたり、と地面に雫が落ちる。シルヴィアの頬を伝って落ち、どんどん地面に染みをつくっていく。苦しそうに顔を歪ませ、大切な人に対して嘘をつく罪悪感に苛まれているような嗚咽を漏らしながら、なおも彼女は続ける———。
「歌わないわ。...絶対、歌わない...あたしには、もう、歌うのは、無理よ。だってもう、歌うのが...歌うのがっ、嫌になってしまってるんだものね、当たり前よね...?」
苦しそうな顔と声に反し、まるで自分の意志とは関係なく「歌いたくない」と言わされているみたいに、ぺらぺら喋り続けていた。
でも彼女はあの時、確実にこう言った、
『わたしっ、もう一回歌いたいの...!』
あれが彼女の本物の姿であるなら。
あれが彼女の本心であるなら。
もう一度、歌わせてあげたいんだ。
- Re: 投票お願いします!【準備中】 ( No.5 )
- 日時: 2016/03/17 17:07
- 名前: 藍霞 (ID: bUOIFFcu)
哀歌さんって名前の方が他にいらっしゃったようなので、名前を変えようと思います。藍霞に変更いたしました。
- Re: 投票お願いします!【準備中】 ( No.6 )
- 日時: 2016/03/19 22:38
- 名前: 藍霞 (ID: bUOIFFcu)
5
登場人物
入緒野 凜華/いりおの りんか
伊東 凛果/いとう りんか
「凛果」
凜華があたしの名を呼ぶ。
リンカが、リンカって言うのにはやっぱり慣れないけど、なんだか嬉しい。
「出来たよ」
凜華の手には絵筆が握られ、凜華とあたしの間にはキャンバスが立てられている。
そのキャンバスに描かれた絵を、台ごとこちらに向けて見せてくれた。
「………」
やっぱり、何回見ても凄い。
そこには、細部まで正確に描かれたあたしが浮かび上がっていた。髪の毛や睫毛の一本一本が繊細に、肌や目が柔らかに、塗られた色が鮮やかに映えている。写真と相違ないほど正確なのに、絵ならではのタッチや雰囲気の違いもあって、筆舌に尽くしがたい「絵画」がそこにあった。
「どう…かな。上手く描けてる?」
凜華に言われて、こくこくこくこくこくと首を縦に振りまくった。
こんな凄い絵を描けるのは凜華しかいない、凜華の絵はやっぱり美しい、他の人じゃ到底及べない。そんな言葉が伝わるように、こくこくこくこくこく、何度でも頷いた。
『声に出せない』言葉が伝わるように。
「そっか、ありがとうっ」
にこにこして、心底嬉しそうに言ってくれる凜華を見て、ほっとする。凜華がそんな風に笑ってくれるなら、あたしの声なんか要らない。そんなのは瑣末なことだ。
「あ…あのね。もう一枚描いたんだよ。こっちは風景画」
どこから出したのか、違う紙を取り出して見せてくれる凜華。そこには、この部屋の窓から見える景色が描かれていた。
蒼い空、碧い海。
白い雲と焼けた砂浜、ぽっかり浮かぶ舟。
その砂浜に並んで座る、2人の女の子…。
それがあたしと凜華だって気づくのに、1秒と要らなかった。
そこにあたし達が座ってるわけじゃない。そこに本当にあたし達が行ったわけじゃない。
けど、凜華はそこにあたし達の姿を描いた。
***
海に行きたい。
凛果はそう言ったことはなかった。何より、それを言える「声」が無い。
けど、私は、ずっと海を見つめる凛果を見てきた。
ずーっと、ずーーっっと、海を見つめてぼーっとしてる凛果を、何度も見てきた。
だから、描いた。
凛果が砂浜に行けないなら、私が絵の中で連れてってあげればいい。
…出来ればその横には、私も居るといいな、なんて我儘で私も描いてしまったけど。
「凛果、海は好き?」
私が描いた絵を食い入るように見ていた凛果が、ぽかんとしたようにこっちを見た。
そして首を傾げる。
「じゃあ、嫌い?」
凛果は、その質問には首を横に振った。
行ったこともない海を好きと言うのは、何か違うものを感じたんだろう。けど、嫌いかと問われたら、そうでもない…。
それは実に凛果らしくて、そういうのに私は刺激されるのだった。
抽象的で、感覚的で、はっきりしない。そういうのもいいんじゃないかって思わせてくれる。何でも正確に描き込もうって力んでる時に、凄くいい感じに緩くしてくれる。
ゆるゆると過ぎてゆく時間。
きちきちしたものに縛られず、はっきり見えるもの以外の何かを感じながら、だるっと暮らす。
「…それでもいいんじゃないかな」
ぼそっとこぼれた呟きを、凛果は海が好きかどうかの問答に対する言葉だと思ったらしかった。
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