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>>207
「嬉しくないって…言うわけじゃないよね？」
なんだか返事が空虚で目を細めてアリスを見つめた。
まさか…今度のアリスも私を裏切るなんて、そんなことは思いたくも言いたくもないけれど…もしそうであったら

「首を撥ねる…なんちゃって」
そうぽつりと紅い口紅を上げさせてにっこりし微笑んだ。
まだ疑いだけだわ、彼女を責めることはしたくない…ドレスの袖を上げて段ボールを開けてクローゼットに一瞬にして魔法かなにかでしまった。「ほら、完璧」そう手を叩いて埃を振って言った。

>>208
「嗚呼、トランプ隊は時々…ここの周りを見張っているさ。会いたければ、行ってくればいい…女王に縛り付けられて面倒な事になるが」
遠い目をするように言った。あの女王がいなければ、もっと気楽だ。まあ、女王はなんだか秘密を持っているらしいが…もしかしたら、その秘密を知ったらこの夢のような日々もなくなってしまうのだろうか。

まあ、なくなってもあっても…生きてればそれでいい
どんな役を与えられたとしても、なんだっていい。

「三月は…アリスに行ってほしくない…女王のところ」
そう、うるうるとした目をしてアリスを見上げたのは三月だった。