二次なりきり掲示板

Re: 生贄花嫁花婿 Ⅳ【指名恋愛】 ( No.970 )
日時: 2015/11/01 20:41
名前: ちらみん (ID: PaHTb4JN)

家を飛び出して10分も経たないうちに、仁奈は後悔した。
吹雪の中を寝間着とわらじで歩くのである。いくら体が丈夫でも、もたないだろう。それでも仁奈はおばあちゃんに会いたかったので体がへとへとになろうが下山することを決め、手足に感覚が無くなっても歩き続けた。
こうして下山することに仁奈は成功した。
だが、問題はそこからである。
仁奈が出会った村人に笑顔で挨拶しようとすると、その村人は飛び上がった。どうしたんだろうと首を傾げる仁奈を尻目に、村人はこう叫びながら走っていった…
「生け贄だー!生け贄が帰ってきたぞー!」
すると人々がぞろぞろと出てきたが、誰も仁奈に親しげな言葉を掛けない。不審なものを見る目で仁奈を見、ひそひそと言葉を交わし合う。
その様子に、流石の仁奈も帰ってきてはいけないであろうことに思い至った。生け贄?生け贄って何なの?あたし、生け贄じゃない!
そう思いながらかつて暮らしていた家に入っていった。
「おばあちゃーん、ただいまーっ…」