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「それは・・・君次第だ。二人には悪意がないんだ。自分がやっていることに疑問を抱いていないから、間違いを認めないこともあるだろう。父のように厳しく叱ることも、時に兄のように優しく諭すことも必要だ。でも・・・いつかはきっと、二人との距離を正しく持つことができると私は確信しているよ」
じゃお前が双子の面倒を見ろよ。
「何、美春にも優しいところはあるし、朔太郎も冗談は言えるのさ。ただ、それを発揮することができない、それだけだ。」
心配はいらない、とほほ笑む。

「だが、万が一もしものことが有ったら、これで私に掛けてくれ。番号は登録されている。ただ、来るのに時間がかかる」
父はそう言ってひと昔前の携帯電話と充電コードを澪に渡した。
「電話くらいしか出来ないから、退屈しのぎにはならないが、充電さえすれば使えるだろう。使い方は分かるか？」

「はーやーくーわたしまてなーい！」
しびれを切らしたようにハルは叫んだ。
それをサクが背中を撫でてなだめる。