二次なりきり掲示板

Re: 『 ブレーメンズ ・ オーケストラ 』【始動】 ( No.107 )
日時: 2016/04/11 17:47
名前: フレア (ID: qbtrVkiA)
参照: http://昔以上にヘタになってる...

本編開始おめでとうございますっ。
どう絡もうかと思ったのですが、きちんとした文を書く機会があまりなかったためALL文とさせて頂きましたっ。



【宿屋に向かう道の途中/アネモイ=カデンツ】


刻刻と夜に近づくこの街は、とても綺麗で美しい。先程まで自分たちが奏でていた音色と良い勝負をするだろう、なんて強気なことを考えれば、トロンボーンの入ったケースを抱え直してアネモイは一人空を見上げ苦笑を浮かべる。

「さて...宿屋はどっちやったろうか。こっちの気もするんじゃが...多分違うんやろうなぁ。」

ため息を一つ、視線を前に戻せば初めて来た街の道を考えもなしに歩き続けた。考えた所で方向音痴の自分にはどうしようもないのだ、助けが来るとは思えないし無闇に歩いた方がまだつく可能性もあるであろう。
地図は残念ながら読めない、街人に聞いたところで自分が理解できる訳もない。
「なして1人で戻ろうと思ったんやろ」なんて呟けば、「戻れると思ったからやろなぁ」と答える。周りから見れば自問自答をする変な奴である、実際間違っていないのだから言い訳もできない。

未だ演奏の熱は冷めない、それほどまでに心高ぶったし言い表せない高揚感がアネモイを襲っていた。あのまま演奏し続ければ自分は自分以外の何者かになれるのではないだろうか、とか。楽器が体の一部になるのではないだろうか、とか。夢見がちなことを考えつつ、「それはそれでありかもしれない」と思って、クツクツと笑みを漏らす彼女の頭の中はネジが何本か外れているのであろう。

「あぁ、どうしよか。ここでトロンボーン吹けば誰か気づいてくれるやろか。」

楽しいことは好きだから、今から始まる酒場でのバカ騒ぎには参加したいのである。
内心ウズウズしながらも、アネモイは足りない脳みそをフル回転して現状打破の作戦を考えていた。