二次なりきり掲示板

Re: 『 ブレーメンズ ・ オーケストラ 』【始動】 ( No.127 )
日時: 2016/04/23 15:56
名前: Dietrich (ID: E616B4Au)

「宿屋に向かう途中の道/ガルリ・ミロノワ」

「……何が”雛鳥”ですか」

 遠くから聞えてきたハイヒールの音。それはごく普通の生活音で、半ば無意識の中で耳に入ることはなかったが、その足音はすぐ自分の後ろまで近付いてきていた。女性特有の匂いが自分の周辺に揺らめき、その香りは随分と知ったものだった。

 振り返ると予想通りの顔が其処にはある。女性特有の丸みを帯びた身体と彼女のその顔や髪、表情、香りはまさにそこにあるべきもののように見えた。人に接し慣れた彼女の笑みや喋り方を、ガルリが苦手とすることは、少しでも彼を知っているものであれば分かることである。

 もちろんともに生活し、旅をし、演奏している中である彼女が、自分自身がこの少年にすると苦手とする分野であることを知っているはずなのだが、彼女はなぜそうも軽快に話しかけてくるのだろうか。彼女の付けたあだ名が気に入らないことも加えて、振り返ったガルリの表情は酷いものであった。

「僕はそんな弱い立場ではありませんし、もう”雛”と言うには成長し過ぎているんじゃあありませんか? 少なくともあなたよりは物事についても考えていると思うのですが」

 なぜ酒場に直行しないのだろうかと一瞬頭をよぎったが、彼女の楽器はいささか大き過ぎるようだった。流石に楽器を無碍にすることはないのだろうと、そこだけは関心した。

「……ここで僕と話していても時間の無駄ですよ。早くそれを置いて酒場にでもいったらどうですか?」


遅くなって申し訳ございません……! 絡んでいただきありがとうございます! しょっぱなから失礼なことを言ってすみません!