二次なりきり掲示板

Re: 『 ブレーメンズ ・ オーケストラ 』【始動】 ( No.155 )
日時: 2016/04/27 21:14
名前: Hama=guri (ID: SqYHSRj5)

【劇場出口付近にて/クリスティーン・ウルリーカ・ハフグレーン】


これまでのクリスの様子を見れば大概の人が察してくれる事だろうが、クリスは人の行動からその心情や意図を察するという事が極端に苦手な人間である。
だから、ラファエルが抱える過去の闇なんて知る由もないし、あまつさえ声を荒げたラファエルに対して『どうしてこの人はこんな不機嫌そうなんだろう』とそれまでの子気味良い歩みを止め、心底不思議そうに小首を傾げるばかりであった。
『何でなんだろう。どうしたんだろう』と内心考えている内にラファエルがスタスタと歩き去ってしまったため、クリスはハッとした様子で思考を停止させると、その背中を駆け足で追い掛けた。

「ちょっ、ラファエルさぁん! なんでそんな逃げるみたいなんすかぁ!」

先に動かれたとはいえ、あくまでも歩いているラファエルに追い付くのは容易であった。とはいえ、このままでは自分が後に付いていたとしても飲み会をフケるという未来が予想出来たからか、クリスは己の腕を絡ませる様にラファエルの腕に抱き着いた。
端から見ると甘酸っぱい光景に見えるかも知れないが、当のクリスにとっては勿論そんな考えなどなく、ただ単にラファエルを飲み会へ連れて行こうという一心での行為なのでその実は非常に味気ないモノではあるが。

「ほらラファエルさぁん、行きましょうって! 嫌な事は呑んで騒いで忘れるのが一番じゃないっすかぁ!」

だがしかし、いくら捨て子でマフィア出身であるためそのような知識が無いとはいえ、流石に年頃の娘が男性に軽々しく抱き着くのは女性としての自覚が少なすぎるというのは否めない。