二次なりきり掲示板

Re: 『 龍桜戦記 』〈 長文以上中文未満 / イベント中 〉 ( No.100 )
日時: 2016/08/07 01:53
名前: あまちゃづる (ID: 9yNBfouf)

 お久しぶりです! 大会終わりの解放感そのまま復活致しました。
 イベント……お祭り……!!って思いながら書いていたら丹の性格ぶれっぶれですがご容赦ください(‾▽‾;) 祭り好きだから私のテンションが上がり過ぎたんです……。
 あと丹のきょうだいの設定が素敵すぎて途中記憶がないです。危うい。


 前半ほぼ心情なので面倒だったら読み飛ばし推奨です。文字数だけが多いのです←

 >>95 勝手ですが絡ませて頂きます……! 不都合があればお知らせくださいm(__)m

【 龍ノ宮 丹 / 龍ノ国 】

 国境から兄姉と帰還して後、表面上は丹に変化は無い。勿論やる事は増えたけれど、振る舞い全てにおいて丹は感情を主張しないよう努めた。
 兄姉に手の掛からぬ良い弟だと思わせたい見栄がある。妹弟の様子も見てやりたい。可愛い可愛いと言ってばかりだけれど、彼らには丹とは別の、戦うための力があるのを知っているのだから。傍で引っ込んでいて欲しいと思うのは丹の身勝手で、ただの過保護だと理解している。

(物騒なものは嫌いだな。……この先どうなるか…………どうであれ私は、大丈夫だ)

 身体も心も正しいと信じる方向を向いている。
 龍ノ国、特別きょうだい以上に自分が気をやる事など有りはしないのだから。きょうだいに刃を向ける者は、害だ。害とは悪だ。自分の心さえ決めてしまえば、相手に対して揺らぐ事は無い。
 丹は自己中心的である自覚がある。自分の陣地のものだけ幸せであるのなら構わない、と。きょうだいは皆優しいから、こんな考えは良くないから、わざわざ言って回る事をしないだけの話。
 そう。丹のきょうだいは、皆、優しいと思う。

「——私が斬り捨ててしまえたら良いのにな」

 自分の力では到底無理な話だと分かっている。
 丹に刀を振るう才能は無い。魔物を討伐するのだって簡単では無いのだろうと自覚してしまう。姉の後ろから見た時、圧倒的だと感じた。
 だったら、無意味で過激な本音など飲み下してしまった方が良い。微笑んで大人しい言葉を並べて、最善の道が選べるのならそれで良い。
 それで丹の思考はまとまった。

 、

 龍鬼祭の開催は良い影響になりそうだ。賑やかなのは昔から大好きで、自然と口角があがる。
 身に着けようと選んだのは二つ角の生えた女の鬼の面。特別拘りは無いけれど、あがった口角と下がった目じりがにこやかで良いかな、という判断。昔から面は鬼のを選ぶ。少し悩んでから刀は念のため持ってきたけれど、一見して得物と分からないよう袋に入れて背に背負う形だ。

(先日の来都様と妹君の姿……を思い出しそうで龍にしようか迷ったけれど、比べたらお面なんて可愛いものだもの。龍はちょっとなぁ…………)

 人をするすると避けながら歩く。小さいときからの祭りなので慣れたものだけれど、昔はきょうだいとはぐれそうで少し慌てていた記憶がある。
 屋台を物色するのも楽しいけれど、丹は通行人を眺めるのが好きだ。龍ノ宮を名乗る身であるのを一時忘れるぐらい、周囲に溶け込めるのが楽しい。
 さてどうしよう? このまま歩いて見ても良いけれど、話し相手が欲しいような気もする。どうせ面をつけているし構わないだろう。誰か話し掛けやすそうな人が居ないかな、と周囲を見回して、面でやや狭い視界の中美しい黒髪の後ろ姿を捉えた。

(あ、姉上様みたい……)

 何をしているのだろう。上を見たまま、少し立ち止まっている。
 だいたいのきょうだいが先に出てしまったようだから、きょうだいを見つけられなければ通行人に声を掛けて一緒に回ろうと皇族らしからぬ考えでいたのだけれど、もしかして早くもきょうだい発見だろうか。
 そっと近寄って、前に立つ。

「あの、人違いだったら申し訳無いのだけれど。姉う——姉さん? 撫子姉さん?」

 自分のことを伝えるため、面をずらす。
 町中だからと呼び方を変えて話し掛ける声は、賑やかな雰囲気に影響されて、加えて久々に姉と祭りを回れるだろうかと年齢より少し幼い期待で弾む。
 姉と祭りに出掛けるなんて滅多に無い。その珍しさで嬉しくなっている部分もあるのだろう。丹にとって姉は寄り掛かる対象では無いけれど、その庇護下にあるような感覚が抜けなくて、情けない話傍に寄ると安心する。……切実に逆の関係になりたい。

「お祭り来たの? ね、あの、良ければ私、姉さんと一緒に回りたいんだけれど、良い?」