二次なりきり掲示板
- Re: 『 龍桜戦記 』〈 長文以上中文未満 〉 ( No.29 )
- 日時: 2016/02/09 21:53
- 名前: 來 (ID: HSijQ0Up)
>>27
「あぁ!もぅ、風強すぎじゃない? ねぇ兄様?」
自分の髪を弄んでいる冷たい風に煩わしいと言わんばかりの悪態をつきながら少女は目の前にたっているこの国の皇子に声をかける。
白い髪からはえる角の皇子は正真正銘少女の兄であり、大きな角が生えている少女もまた鬼ノ国の皇族であった。
首から両手に収まるほどの鏡をぶら下げ、手には鎖鎌。そして第一皇女という立場には到底似合わない立ち振る舞いで前に出た皇女は兄の言う通りに荒れ果てた周りを見渡して嬉しそうにころころと笑った。
「彗理も兄様と同じこと思ってたぁ」
皇女は彗理という名前で、その瞳は自国で生み出された魔物と烈旋隊が必死の攻防を繰り返している惨状のみを写していた。
種族が殺し合う地獄絵図のような光景なのに、彗理は憂い一つ浮かべることもなく目を細め、そして自身の中にある戦闘狂の血が騒ぐと言わんばかりに武器を握り直しちょうど右近くにいた魔物を遊び半分で一匹倒すため踏み込もうとした。
が、それは前方から聞こえた肉を切る音に意識を持っていかれ叶わず、彗理は少し呆気に取られたような顔して、魔物を切り捨てた兄の大きな背中を見つめた。
歴史を新たに塗り替えた張本人である兄、まさしく鬼の王の名に相応しい兄、彗理の視線はうっとりしたものへと変わり先ほどまで殺そうとしていた魔物の事はすっかりと忘れてしまったようで刀を鞘に納める姿を見ていた。
もちろん力などなくともその愛は変わらず彗理は兄を尊敬し愛しており、彗理にとって兄と弟以外のその他はどうでもよかった。その命は兄のために散らせたいと幼い頃から思っているほどに。
だからこうして兄と戦地へ行けることを心から嬉しいので、今日は楽しくて仕方が無い。
「うん。」
(兄様がいるのなら、どこまでも)
ふいに振り返った兄の瞳と目が合うと当たり前と言わんばかりに手に何も持っていない方の手を重ね、心の底から嬉しいというような雰囲気を醸し出す彗理。それは先ほど命を奪った者の手とは思えないくらい暖かく彗理は何も言わず小さく微笑み、龍ノ国の人達がいるであろう場所を見据えた。
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仲間に入れてくださりありがとうございます...!!
文を書くのが久しぶりすぎてたらたらでぐだぐだな文になってしまいました...!反省
まとめることが苦手で読みにくい文ではありますが、皆様どうぞ宜しくお願いします!
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