二次なりきり掲示板

Re: 『 龍桜戦記 』〈 長文以上中文未満 〉 ( No.35 )
日時: 2016/02/11 17:51
名前: ワルハル (ID: de3JMXRw)

>>31
ですよねぇ……

新規でやるのも、どうすればいいのかよくわからなかったのですが……とりあえず、やってみました↓↓


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<国境周辺・神羅 香織side>


 耳障りな警報が空気を震わせる。自室の寝台に横たわっていた香織は、その音に目を開けた。

 ゆっくりと外を見やる。やけに国境が騒がしく思えた。
 いつでも出動できるようにと、普段から動きやすい服を着ている香織は、そのまま愛用の刀を二本持ち、外に出た。

 無言で一本のみ、刀を抜く。

(……魔物)

 異形の<モノ>達が、流れ込んでくるのが見えた。その瞳に一瞬、怒りが写される。が、それはすぐに消え去り、<無>がその瞳を支配した。
 香織はやはり無言で辺りを見回し、その中で一人の少女に目を止めた。他の住民らも等しく襲われている。もし<妥当>な行いをするのであれば、一番近くにいる人を助けるか、奥にうっすらと確認できる皇族等を守るのが正しいだろう。だが、香織は<偽善者>になる気など、更々無かった。

 少女は割と遠い場所に居た。魔物は少女を自らの体内に収めようとその凶器を振りかざす。少女の目が見開かれ——地面に紅い花が咲く。

「怪我は?」

 目の前の脅威から解放された事を理解できていないらしいその少女は、ただじっと、先ほどまで魔物がいた場所に悠然と立つ女性を見上げていた。

「どこか痛むのか?」

 香織は相手の反応が無いのを見てもう一度問う。
 その目からは、何の感情も感じ取れない。少女はそれの意味することを本能で感じ、恐怖を顔に滲ませた。

 香織は特に気にした様子も無く、刀を持たない方の手を少女に差し出す。

 半ば少女を引きずるようにして医師団の元へ送り終え、一息つく。あの怪我の調子だと、かなり後回しにされるだろう。

「おい!こっちだ!!」

 誰かの声が聞こえる。まだ魔物たちは退いてなどいないのだ。

 香織はまぶたの裏に一瞬浮かんだ家族の最期の瞬間を振り払い、声の元へ走って行った——


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誰か絡んでくれると嬉しいなーと……www