二次なりきり掲示板
- Re: 『 龍桜戦記 』〈 長文以上中文未満 / イベント中 〉 ( No.99 )
- 日時: 2016/08/06 06:54
- 名前: 琉美 (ID: FSHRfx37)
>>94
【 龍ノ宮 三月 / 龍ノ国 】
カラン、カランと軽快な音を立て、人混みを掻き分けながら走り抜けていく一つの小さな影。その手には真っ赤な果実の飴玉一つ。これだけ沢山の人で溢れているというのにその足取りに一切の迷いは無く、かといってぶつかるといったような事も無く、まさにその言葉の通り縫う様に三月はその身を人混みの中に滑らせていく。
ー 今年はやらないかと思ってたけど、良かった。案外みんな元気そうだ!
あちこちから聞こえてくる楽しそうな笑い声や屋台のおっちゃんの威勢の良い野太い掛け声。そんな祭りの喧騒に心躍らせながら、仮面に隠れているとはいえその下の笑顔を感じ取れる事に安堵し、自らも顔の上半分を隠す龍の面の飾り紐を揺らしながら、ニコリとその口に笑みを浮かべる。
去年より少し丈が短くなった紺色のシンプルな浴衣をその身に纏い、ご機嫌な様子で持っていた飴をしゃくりと口に含むと、見慣れた後ろ姿を遠くに見つける。人混みに紛れている上に顔が隠れてはいたが、見間違いなどではない自信が三月にはあった。
「しのにぃ!」
すぐにその人のもとへとかけ寄り、人違いかもしれないという躊躇いを一切見せないまま、後ろからその人物の腕を彼より一回り小さい手が勢いよく絡め取る。
「って、ごめん、あんま大きい声で呼んじゃ周りにバレちゃうよね。でも小さ過ぎると聞こえないし…」
彼の中に「兄ちゃん」や「兄貴」といった一般的な呼称を使うという選択肢は無いのか、その腕を離さないまま、ふと悩み始めてしまう。彼にとって「しのにぃ」は「しのにぃ」であって、そう呼ぶ事自体に意味があるのである。
「あ、ねぇあそこで焼きそば売ってる!もっと色々食べたいし半分こしよ!」
良い匂いに気を取られ、自分が飴を持っている事を忘れているのかはたまた食べ合わせなど気にもしていないのか、嬉しそうにその方角を指してみせる。
東雲よりかは多少外に関わる事もある三月だが、彼とてここまで気軽にこの国の民と接する事が出来る機会など殆ど無い。背中に神器の重みを感じないのは些か違和感と不安もあったが東雲に会った事でそれも和らいだ。そして、自分の言葉への反応を待つ様にじっと見上げてみせるのであった。
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>>92
承認有難う御座います!
こらからよろしくお願い致します^ ^
>>94
三月君で絡ませて頂きました!
よろしければお相手お願いします!
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