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>>フレア様

『ふぅ…バカ団長居るんなら姿見せやがれ！！！』
呑気に屋根の上を移動していたらそんな声が近くから聞こえてきた。思わずそれに驚き危うくバランスを崩し地面の上に落下しそうになったがすれすれの所で持ちこたえる。どうやら、声からして自分を呼んでいるのは副団長の様だ。怒っているとも捉えられるその声を聞けば取り敢えず姿は見せたくないな何て思ってしまう。

「取り敢えず、近くまで行ってみるか」
一先ずアジトへと帰るのを諦め声のした方向に足を向ける。数分屋根を伝い歩いた所で見覚えのある姿が見えてきた。これは、明らかと言うか確実に副団長である。壁に寄りかかり片手で銃をクルクルと回す姿を見ては、よりいっそう屋根から降りたくはなくなった。少し高さが有るため表情は細かくよみとれはしないが自分の推測からいくとイライラしているのは確実であろう。小さな溜め息をついては、相手の様子を伺うため取り敢えずは屋根から降りずにいた。