ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作小説、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

>>フレア様

「そりゃあ、勿論。バッチリね」
無駄にニコニコと笑えば、相手を見据える。桜花からの視線に気づけば「何？」とでも言いたげな表情を浮かべ首をかしげた。

「あぁ、そんなものあったね。わざわざその事で来たんだね」
「お疲れ様」なんて軽く言ったのち、瞬時に曖昧な記憶を探り寄せる。そう言えば、出るときにそんなものを見たようななんて思ったが記憶が曖昧なのでそうとは確信が持てなかった。あったにしろ、なかったにしろ面倒くさいことには代わりないので思わず顔をしかめた。

「探さなくてよかったのに」
ふい、と横を向けばそんな事を言い放つ。本当は来てくれて嬉しい筈なのに何故か真逆の事を言ってしまった。これ以上余計なことを言う前に彼女を早く返した方が良いと思い続けざまに言った。

「もう、夜中だし、暗いし早く帰りなよ」