燐曇様「鬼ぃさん、逃がせませんよ?」 後方にいる獣の唸り声に背筋に冷や汗を流し、一層濃い殺意が伝わる。—怖すぎるだろ!?どんだけこいつを奪いたいんだよ!! そう思っていると、ビュンッと音を立てて何かが耳元を通り、冷たくも熱い感触を覚える。 恐る恐る振り返ると、狂ったように小さな鋏を竜胆が投げているのであった。 このままだとじり貧じゃねえかよ、おい。
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