>>8千由は粘土の入った箱を小脇に抱えて、とてとてと鷹斗の設置した偽物の虫の方へ歩いてきた。千由の視界に、一寸先から何かが入った瞬間ん?という表情をして千由は立ち止まる。「ひっ」それが気持ちの悪い虫だとわかった瞬間千由は声を上げて後ずさりを始めた。女の子の中には虫の嫌いな子が一定数いる。千由はそのうちの一人だった。
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