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>>36

　ありがとうございます〜〜！><


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　自分から引っ張っておいてもたもたするなとは随分な言い草だと少し不満を顔に出しながらも、自分の力ではほどけそうもない手の繋ぎ方をされ、とうとう観念したようなため息を一つ吐いた。
　見るだけか、と暗に何かやれの意も入った言葉。強引な人、と思いつつも祭りの雰囲気に当てられるだけでは面白みに欠けるのも事実。
　うーん、と考えるような素振りをする。そういえば、晩ご飯はまだ食べていなかったな。

明日佳「金魚すくいとか射的もいいですけど、俺まだ晩ご飯食べてなくて。先に何か食べれたらな、と」

　と言って辺りの屋台を見渡す。綿あめ、かき氷、りんご飴なんかは夕食扱いできない。いや、こんな日くらい好きな物で腹を満たしてもいい気がするが、しかし気分ではなかった。となると焼きそば、たこ焼き、お好み焼きなどの炭水化物か。もう少し見て回れば他の物もあるかもしれない。

　「神坂さんも何か食べます？　好きな物とかないんですか？」

　自分より背の高い神坂を見上げてそう問うた。手をつないでいるせいか普段より距離が近く、その分見上げなくてはいけないこの体勢にその内疲れそうだな、とか思いながら。