二次なりきり掲示板
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.146 )
- 日時: 2016/08/18 11:28
- 名前: 咲来 ◆hjAE94JkIU (ID: EkFUTbCM)
>>145
【アネル=ハーバルト】
「まあ、そうですよね。その気持ちがいつしか一瞬の命取りになるかもしれませんし、主の言うとおり無闇に情を掛けるのは止めますよ。唯、少し位は揺らぐのは許して下さいね。僕も其所まで冷酷で冷徹では無いですから。周りから見たら其は分かりませんけど」
彼女のいきなりの真面目な顔にポカンとすれば、クスッと吹き出した。久しぶりに真面目な表情を見た気がする。その表情からは、彼女の思いや、優しさが伝わってきてほっこりとした。真面目な顔から一転小さく笑顔を溢した彼女に「いやはや、今この時代僕より強い人なんて山ほどいますよ。絶対死なないとは約束は出来ませんが、最後まで主を守り通しますよ」と自嘲じみた笑みを溢す。彼女の手前嗚呼は言ったものの自分の強がりも少しは混じっていたかもしれない。契約した以上、この命が尽きるまでそして自分が此処から主の前から消えるまで守り通したいそう思った。
「よく言われますよ、その言葉。此は褒め言葉として受け取っておきますね」
振り払われるかと思った手は今も彼女の頭の上に乗っていて同じペースで優しく、壊れ物を扱うような手つきで撫でる。そろそろ手を離そうかそう迷っていると彼女の方から強請る様に頭を押し付けてきた。その行為が素直に嬉しくて同時に愛しくもあった。やはり珠に此のような行動をされると彼女から離れがたくなってしまう。側に居たい、でもずっと一緒に居られない。その酷い矛盾に頭を悩ませる。彼女の頭の中が自分のことで埋め尽くされればいいのにと思ったのは自分だけの秘密である。
「今日の主、可笑しいですよ何時もより。そんな事されると思わず気持ちを言ってしまいそうになるじゃないですか。それは、側にいて充分承知していますよ。でも、でも」
「伝えるわけにはいかないんですよ」という言葉を出す前に飲み込んだ。彼女に思いを伝えてはいけない、それは自分自身一番分かっている。でも時々側にいて苦しくなるのだ。思いを伝えて早く楽になりたいと。でも、其を安易に言えるほどの素直さを持ち合わせていないのも事実。余計意固地になり絶対自分から口を割らないという気持ちすら出てきてしまう。
昔、お偉いさんからは常に口酸っぱく契約をした人間とは関係を持つなと言われてきた。その当時は、自分がそうなることすら想像できなかったし、そうなったとしても大丈夫だと鷹を括っていた。でも、今どうだ。昔の自分が見たら鼻で嗤う展開であろう。それは思っていた以上に其は辛く胸が締め付けられる思いに悩ませる。我慢できるなんて保証は何処にもないのだ。手を伸ばせば届きそうな距離にいる彼女の元へと行き側に寄り添いこの思いを。
「(いやいや、駄目だ。そもそも彼女は主で自分は彼女に使える者。そして彼女は人間であり、自分は悪魔だ。何時居なくなるか分からない自分とではなく違う人と、同じ人間と幸せになってもらいたい。でも、幸せになってもらいたいけど離したくない。正に酷い矛盾だな。どうせなら、自分の手で彼女を幸せにしてあげたい。もしかしたら、此は自分の中にあるエゴなのかもしれないけれど。)」
其が彼の切実な願いではあったが、彼女を誰にも渡したくはないという独占欲も心の中に秘めていた。
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