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>>55

——藍良side——街中


「っ！？」

　……驚いた。

　街中は化け物もいないため、気を緩めてはいたが、それでもこの声の主に気づかなかった。

　声の主を、ガラス越しに見る。
　年は——10歳前後だろうか。まだ人生経験の浅い藍良には、細かい年齢まで判断するのは無理な話だ。ここまで判断できるだけでも十分だろう。

　質問にどう答えるべきか。特に答える必要も感じられなかった。

　聞き覚えのある、声。
　話の内容からしても、彼は——

「……一つ聞きたい。君の、その——＜仕事＞、とは？」

　なぜ、彼は参加者を募ったのだろうか？
　今更のそんな疑問。

　——藍良は直感に従い、腰の刀の一本に触れた。



【……長、すぎたな、これ……（汗）】