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【飯桐 雅/水族館中央野外ドーム】

雅「それでも、嬉しかったのでお礼は言わせてくださいね」
ふふ、と頬を綻ばせながら笑って終わりそうなショーを見る
夏目がそんなことを思ってくれているとはつゆ知らず
ショーが終わったら何処を見に行きましょう…などと呑気に考えてしまう。

「焦らなくても私を取るような人はいませんから、大丈夫ですよ、…あんまり、自覚ありませんが…蓮司さんがそう言うならそうなんでしょうね」
幸せそうに薄く笑う夏目を見て、此方も何だか幸せな気分になる。
人の幸せそうな顔は仕事柄何度も見ているが、好きな人の幸せそうな顔が一番好きかもしれない。
こんな時間がずっと続けば良いのに、ふとそんな事を思う。

「ちょっとした仕返しです。」
困ったような表情の顔の夏目に新鮮さを覚え
（何だか照れてる蓮司さん可愛い…）
つい魅入ってしまいながらそう思うと、これからも恥ずかしいが不意をついてみようと決心すると、夏目の探してくれるという提案に
「良いんですか？とっても助かります！」
嬉しそうに快諾するも、部屋に上がると言われて
（お部屋…、こまめに綺麗にしてるし、散らかっているわけでもないので…大丈夫かな…）
と部屋に上がられて困る事もないと思えば

「大丈夫ですよ！蓮司さんなら嫌ではないですし
迷惑でなければお願いします」
と素直に目を見つめながらお願いする。