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月無様
>>16

冷我「永遠か、確かにな。人の命であるのなら、お前の言うことも分かる気がする」

話しながら庭先を見れば、日が落ち空が暗みを帯び始めていた。
少々、喋りすぎたか？ そろそろ立ち去ろうかと考えていると、先に腰を上げたのは女中の方だった。

「ああ、また機会があればな」

そう相槌を打ち、去る背中を見送った後立ち上がる。
今夜は、次の戦へ向けての会議があるのだ、遅れようものなら時雨になにを言われるか分かったものではない。

「人の命こそ、一瞬儚き美があるものよ」

もういない事は分かっていたが、気がつけばそんなことを、ぼやいていた。