PR
二次なりきり掲示板
- Re: 【ホラー系指名制恋愛】ゴーストタウンとグランギニョル ( No.8 )
- 日時: 2016/11/02 15:17
- 名前: 閏 ◆Ylm9QUdWLI (ID: ezZBxPWk)
>>桜餅様
【嫌な匂いがする商店街 → 石でできたトンネル】
白い壁が苔や蔦で覆われそうな商店街にある、小さな店。埃の積もった棚と割れたガラス、型紙や注射器で散らかったカウンターが目立つ店内には、人々の目を引く美しい服、絹や綿でできた布は一切ない。
そんな服屋らしからぬ内装の店内で、この店の店主である男性__ジョシュアは、一歩一歩と歩くたびに床の埃が舞うのも気にせずに店の中をぐるぐるぐるぐると歩き回る。視線は常に足元を向き、腕は組まれたままで、微かに開いた口から漏れるのは小さなため息のみ。
「あぁぁぁ……。新しい皮の生地が見つかった。今すぐに、なにか新しいものを縫いたい。けど、お客さんが来て注文をしてくれなきゃ、ジョシュアがなにを作っても意味が無いじゃない。」
ぴたりと足を止めたかと思えば、眉間に皺を寄せてがっくりと項垂れ愚痴を零す。
この街が心霊スポットとなり、この街を訪れる人々が少なくなった今、この一連の動きは彼の日課となりつつある。
鍵が壊れたドアを軽く押すと鉄の臭いとなにかが腐ったような臭いが、ぬるい風に乗って店内へと入ってくる。ジョシュアはその臭いに顔をしかめることもなく外に出ると、ボロボロになった革靴の音を響かせて来るはずのない客を探す。昨日も、一昨日も、ずっとずっと、ここがゴーストタウンとなってからずっと客は見つからない。もしかしたら人がいないし、この先もこないかもしれないということは何度も考えた。けれど、彼の足は一歩一歩と歩みを続け、街の唯一の出入口である石造りのトンネルへと向かっていた。
PR
総合掲示板
小説投稿掲示板
イラスト投稿掲示板
過去ログ倉庫
その他掲示板
スポンサード リンク