二次なりきり掲示板

Re: 【指名制恋愛】10月の神隠し【中文推薦/残り一名募集】 ( No.30 )
日時: 2015/02/08 11:27
名前: ぷーちぃ (ID: z18hpbrC)
参照: 中文…かな?

>>24

 わあ、頼もしいお言葉……!
 恋愛系スレの経験はあまりないですが精一杯頑張りますので、お相手宜しくお願いします! 


 ———


 本当は声をかけられる前から起きていた。
 最初は中に入ることさえ渋っていたこの棺桶だが、慣れてしまえば案外居心地はよかった。中に敷かれたクッションはふわふわで、何も見えないほどの暗さが丁度いい。元の世界に居たなら眠気を催すまでずっと弄っていたスマートフォンも此処では電波すら届かないので触っていても意味はないし、そうなると寝るしか時間を潰す術はなくて、さあ寝ようと瞼を閉じたのが体感時間にして約十二時間前。
 ——どうしよう、寝られない。と、閉じていた目をかっぴらいたのが数時間前。眠気はある。うとうともする。けれど寝落ちするにはどれも決定的なものではなくて、レム睡眠にも至らずに棺桶に納まり続けること十二時間。ノックと共に声をかけたジャックに、あぁやっと朝か…なんて思いながら辛うじてジャックの顔を視認できる程度に棺桶をずらす。

「 ……もう朝? こっちは時間なんてわかんないんだから起こしてもらわないと困るんだけど 」

  嘘だ。困りはしない。というか、起きようと思えばいつでも起きれた。それでも「 ごめん、寝過ごした。起こしてくれてありがとう 」なんて言葉をかけるのはなんだか癪な気がしたのだ。今の所、彼の事は信用はしているが信頼はしていない。吸血鬼だと言うあの厄介そうな男よりも幾分かマシに思えたから彼に執事を任せているのであって、心を開くには程遠い。元々、初めから人と仲良くなれる性分ではないし。未だになんでこんな所に連れてこられたかだってきちんと理解できていない。

「 …、今から出るから、あっち向いてて 」

 いつまでも棺桶の中にいるわけにはいかない。けれど寝起き姿の見られるのはなんとなく嫌だ。ジャックに釘を刺してから棺桶の蓋を開け、静かに棺桶からおさらばした。頭を抑える。酷い寝癖はなさそうだ。