桜花「後方、"なにか"来ます」自分が気づいているのだから皆気づいているだろう。と思いつつ確認も兼ねて口に出す。微かに聞こえる音は人のものではない。それをあり得ないと断じてしまいたいのを、回収したサンプルと目を通した資料が否定する。無意識に握り返した手に力が入る。今はただ、後ろの"何か"に会敵したくなかった。
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