ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作小説、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

>>15

フィーリオ「……ふふっ、」
クライチェ「おいフィー、笑うことは無いだろう」

名前を紡ごうとした口は笑い声に変わる。悪そうだと、そう評されたクライチェは不服そうに顔を歪めて、隣で笑う友人を咎めるように舌打ちを一つ。不敬な奴だと思わなくもないが相手は自分達を知らないらしい。ならば名乗る迄だと、再びその整った顔に笑みを浮かべれば相手へと視線を向けて。

クライチェ「月のカードを持つもの、お前達の命を奪うものだ」
フィーリオ「……悪魔のカードを持つもの、王座を狙うきょうだいの一人です」

名前は名乗らず、カードを名乗る所が二人らしい。クライチェとは対称的に緩やかな微笑を浮かべたフィーリオは、「初めまして、愚者のカードを持つもの。我がきょうだいの従者よ」と、柔らかな声音でそう挨拶をして。