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紅明side
「ぐ……っ」
操られる直前、凛とした女性の声が聞こえたかと思うと、首筋に金属特有の冷たさを感じた。
「……兄上のことは承知の上です、しかし弟たちが来ているというのは……」
知らなかった、と言おうとしたものの目の前の者の魔法が効いたようで意識がぼんやりとして来て判断力が鈍るのを感じた。
目を伏せながら静かに、彼の意のまま＿＿＿。
「………弱点は」
「そんな者共に簡単に操られるのか、練紅明っ！！」

紅炎side
叫んだ声に紅明は気付いたらしい、ハッとこちらを振り向く。
しかし俺はそんな紅明にも目を向けず彼の前後に立つ男女を睨み付け、金属器である剣を構える。
「煌帝国第一皇子、また朱雀軍大将の炎帝＿＿練紅炎である！我が弟である紅明に簡単に触れるな！！」

紅覇side
突然現れた黄色い髪の女＿青龍軍の者らしい。大将として、如意練刀をすぐに出せる状態にしてその女の目の前に立つ。
「その話、僕が聞くよ。玄武軍大将の練紅覇」
いつもと打って変わった真剣な表情で彼女に向き合う。