二次なりきり掲示板
- Re: 【中文】It becomes one story【募集中】 ( No.127 )
- 日時: 2015/03/24 20:04
- 名前: フレア (ID: dRebDXey)
あの頃は、あまり綺麗なものではなかった。血にまみれ、絶望と嘆きの声が毎日のように国から聞こえてくる。あまり聞き心地の良いものではなかったし、どちらかといえば気持ち悪くなるようなものばかりが溢れかえっていた。
「守るために得た力は、男を怒らせ、悲しませてしまいました。そしてその力を上手く使うことのできなかった女は、結局役に立たなかったそうです。」
あの日、私は何もできぬまま終戦を迎えた。思い返してみたがイオやシルヴィアのためにできたことなどなく、逆に二人には迷惑ばかりをかけてしまっていたのだ。そんな自分が嫌で、そんな自分に投げかけられる褒め言葉が汚くて、ディアーナは半年間もの間城に戻ってこなかったのだった。
「女は契約を解除しましたが、右腕は動かないまま。半年間もの間行方を眩ませて男の元に戻ってきた女に、昔の面影はあまり残っていませんでした」
あの日、契約を解除した日。ディアーナはイオやシルヴィアとの距離を取ること、この胸に秘めた重すぎる思いに鍵をかけることを決意したのだ。それが自分にできる決別で、あの日のようにならないために、自身の力を低く見てきた。昔の面影も感じさせないようにして、ただただ自分の与えられた仕事に専念をしてきたのだ。可笑しなことを考えないように、何日も寝ないで仕事をし続けた時もあった。だからこそ今があり、こうやって上手くなった笑みを浮かべながらあの人の下で働いていられるのだ。
「....とりあえずは、ここで終わりですわ。」
なんだか自分の事しか話してなかったな、そう思い、付け加えるように悪魔との契約がどんなものなのかを話していた。普段はここまでの世話は焼かないが、今日は雨だから。少し、気分が落ち着かないのだ。
直し終えた武器を見て息を吐けば、右手をゆっくりと触って悲しそうに笑った。思い出してしまったら少し話したくなったな、そんなことを思いながら。
「質問があればなんなりと。答えられる範囲のことはお答え致しますわよ」
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