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二次なりきり掲示板
- Re: 【中文】It becomes one story【募集中】 ( No.144 )
- 日時: 2015/03/26 15:34
- 名前: ナタノ (ID: zVt/LmGE)
>>143
グウェンは苦々しい顔で苦笑した。子どものままで居られないのはグウェンも同じことだ。グウェンには国から受けた恩恵を身を尽くして返す義務がある。義務だとか体裁だとか確かに大人は面倒くさい。
誰かに想われるという事はとても心強い事なのではないのだろうか。少なくともグウェンは想われている事を知れば自分は嫌われていないのだと安心する。嬉しいと思いこそすれ迷惑だとか負担だとかそんな事は思わないのだが。きっとディアーナにとってはそうではないのだ。だからグウェンはそれ以上言葉を重ねるのはやめた。これ以上踏み込むのは良くないだろう。
ディアーナにはディアーナのものさしがある。グウェンが横からそのものさしを否定するような事はあってはならない。己のものさしを人に押し付けるのは愚者のする事である。
お礼を述べたディアーナにグウェンは軽くかぶりを振る。さらりと切りそろえた黒髪が頬を撫でて、グウェンはそれをサッと指で払うと首を傾げるようにディアーナの方を向いてはにかむ。
グウェンは満面の笑みを浮かべる事が少ない少女だった。照れたようにはにかんだ笑みはいつだって彼女を幼げに、そして大人しそうに見せる。
「私などの言葉に感謝など不要で御座います。少しばかりでもお役に立てたのでしたら恐悦至極にございます」
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