二次なりきり掲示板

Re: 【中文】It becomes one story【募集中】 ( No.150 )
日時: 2015/03/26 18:51
名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: FGcintdM)

>>134

目の前まで駆け寄って来たシルヴィアは余裕を失い、息を乱しているようだった。しかしただでさえ傷を負っている上に彼女の口から語られた話を聞けば、それも当然か、とイオは腕を組み何やら考え込む様子を見せる。

自分もあらゆる可能性を思案していた。その中には勿論その存在もあったのだが、失われた魔法……そしてそれを使い熟す人物の存在は、今となっては御伽噺の中でしか語られていないような存在であり、シルヴィアの中でも確信するまでには至っていないようだ。

あの惨状を直接目の当たりにしたとは言え、王である自分がその夢の様な話を確実な証拠も無く事実だと認め国に混乱を招く訳にはいかない。
となれば……自分が再び出向いて真偽を確かめるしかない。イオがそう判断するまでには、ほんの僅かな時間しか要さなかった。

イオは漸くシルヴィアに視線を移すと、その表情を緩める事は無いまま哀しそうに妹を見詰め、その頭に手を置いた。

また、少し髪が伸びたようだ。この六年でシルヴィアの容姿や兄弟に対する接し方も随分と変わり、以前の彼女が抱いていた、異常とも言える程の兄に対する執着心のようなものもあまり感じられなくなった。
しかし太陽が咲くようなあの満面の笑みを見る事も無くなった。何か内なる気持ちを抑えているのか、はたまた情けない兄に愛想を尽かしこの国に縛られている現状を心の中では嘆いているのだろうか。


「……その男、この俺が何としても息の根を止めてやる」

躊躇いがちに手を離し、シルヴィアの横を通り過ぎる時に彼がぼそりと漏らしたその言葉はシルヴィアに何を思わせるのだろうか。

愛しい妹の後方でイオは何かを思い出したように突然その足を止めると、振り向いてもう一度彼女の姿を確認してから「お前は城に留まれ」と言い残し、数ヶ月振りに優しい笑みを浮かべて見せれば一瞬にして闇の中へと姿を消した。



(すみません、返信に時間が掛かってしまうのでなるべく最短で廃都化まで時間を進められればと思ったのですが、中立の国でフィオナと合流→古の力の確信を抱いてお互い国に帰るような流れとかで大丈夫でしょうか…?問題なければこのままお相手お願いします…!)