二次なりきり掲示板

Re: 【中文】It becomes one story【募集中】 ( No.155 )
日時: 2015/03/26 21:23
名前: ナタノ (ID: zVt/LmGE)


>>154

グウェンにはやはりディアーナの言葉の意味がよく理解できなかった。グウェンは人を殺す事に罪の意識を覚えた事はないし救える命があったかもしれないと思った事もない。人を殺す度にいちいち罪の意識に囚われていたら今頃グウェンは心を病んでいるだろうし、自分ごときに救える命があるともまるで思わないのだ。だからディアーナはやっぱり優しいのだろうなぁ、と思う。

グウェンは人を殺す事に罪の意識は覚えない。ただ、彼らの名前を覚える事にしている。戦の度に命を落とした彼らの名前を確認し、記憶に刻み込む。そうして一度だけ申し訳ないなぁ、と思ってそれでお仕舞いだ。眠れない夜は彼らの名前を繰り返し唱えて自分の罪を忘れないで、覚えておく。間違っても殺すんじゃなかっただとかそんな事は思わない。

「私はおそらく人として大きな欠陥を抱えているのでしょうなぁ」

今更それを惜しむこともないけれど。罪の意識すら覚えない自分よりもディアーナはよほど優しい。
思わず口にしてグウェンはディアーナの次の言葉に耳を傾ける。

「あぁ、そうでしたな。私が一番最期に『見た』のも燃え盛る紅蓮の炎でした。確かにあれは血の色の似た色があるやも知れませぬ。記憶が少々曖昧で定かでは御座いませぬが」

グウェンは軽く頷いた。3歳の時、グウェンが最期に見たのは爆発で起きた目に痛いくらい鮮やかで鮮烈な赤だった。確かにあれは血の色と似ているかもしれない。もはや血の色がよく思い出せないから定かではないのだけれど。