二次なりきり掲示板
- Re: 【中文】It becomes one story【募集中】 ( No.180 )
- 日時: 2015/04/06 19:15
- 名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: VbOSBaFR)
- 参照: http:// 王宮の設定の件、把握しました。
>>175
再び中立の国に姿を現したイオは、湿った地面を確認するように踏み締め周囲の気配を探りながら、更に何かを確認するようにゆっくりと辺りの様子を見渡した。
炎に全てが呑み込まれているように見えていたが、注意深く見てみると所々地面が泥濘んでいたり、炎に囲まれながらも溶け切らない氷の塊が残っている。その他にも地面が異常な抉れ方をしていたりと不可解に感じられる部分は幾つもあり、更に目を凝らせば炎の奥から幾筋もの光が溢れ出しているように見えた。
しかし六年前にその光に命を救われたイオは、一目見た瞬間にその魔法が敵のものではないという確信を抱いた。影魔法の障壁で自らを覆い炎の中を進むと、王宮の一部であった筈のその場所は既に荒地へと化し、見るに耐えないような光景が広がっている。
前方の眩い光を一応警戒しながらも歩み寄ると、そこから現れ、そして驚愕した様子で自分の口元を手で覆うフィオナに出来る限り優しく声を掛けた。
「……気をしっかり持て、フィオナ」
こうしている間にも確実に崩壊して行くその国を見渡すと、イオはまるで心の一部分が欠け落ちるような喪失感を覚え、そんな自らの感情に対して小さく苦笑を漏らした。
まさか他国の事でこれ程迄に心を痛める日が来ようとは。あの頃は世界を滅ぼす事だけを心から望んでいたが、今となってはこの世界から争いが絶える日は来るのだろうかと……そんな事を考えている。
「シルヴィアが、古の魔法を操る男を見たと……」
前方に聳え立つ王宮を見上げたイオは、そこで言葉を切り何か考えるように眉を寄せながら目を細めた。一見崩れ落ちてしまったように見えていた王宮内には今もその者達が姿を隠しているのだろうか、完全に崩壊した一部を除いてその王宮は以前と変わらない状態のまま、まるでそこだけ意図的に残されているようだった。
(こちらも遅くなってしまって本当にすみません…!引き続きお願い致します!)
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