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>>180

あまりの惨状に困惑してパニックのようなものを起こしかけたフィオナは軽く過呼吸になった息を抑えるように口を抑えると少しだけ前屈みになる。
そこに聞こえた落ち着いた声にハッと驚き振り返った。
そこにいたには影の国の王、イオだった。
気をしっかり持て、という言葉に数回頷くと息を整える。
はぁ、と小さくため息をつくと落ち着いたと言うようにイオを見つめ目を配らせた。

シルヴィアが、とイオが口を開いた時遠くで聞こえた爆発音にまだこの国の侵略は続いている事がわかる。
もしかしたらこの国を脅かしているであろう魔法。それはその男がひきいる組織でもあるのだろうか…。
それともリーダーなどいない荒れ者が集まった組織なのだろうか。
イオの言葉に考え混んでいると、返事をしていないことに気づき顔を上げる。

「そ、うなの…。」

その力は炎だったと聞きフィオナは眉を寄せる。
それは失われたと書物に書かれていた魔法だったからだ。
もしかして復活でもしているのだろうか、その考えが脳裏に浮かびふたたび眉を寄せる。

「失われたはずの力なのに…」

【遅くなってすみません…！これからも少し遅れるかもしれません…。】