二次なりきり掲示板

Re: 【中文】It becomes one story【募集中】 ( No.84 )
日時: 2015/03/22 13:07
名前: 緋織 ◆S2QRgg5fs2 (ID: G1aoRKsm)

>>82 >>83

高い地面で覚悟した痛みがこずにシルヴィアは内心戸惑う。
弱り果てた王族が目の前にいるのに手を出さないとはどういう事だろう。自分だったら何の迷いもなく殺していただろう、それくらい好チャンスなはずなのに。
それからシファが自分から退いたのが見える。
次の瞬間自分と彼の間に炎の壁ができあがり二人を隔てた。シルヴィアは心底驚いたように目を見開くと重たい体を持ち上げ、上半身だけ起き上がらせた。
それはどう考えてもシファが生み出した炎でシルヴィアは受け入れられないとでも言うように小さく首を振る。長い髪の毛が熱風に吹かれ揺れる。

「……っ、その魔法はぁ」

シファの言葉が聞こえシファの気配も遠ざかるがそれには反応せずにシルヴィアはただただ目の前の炎に意識が向く。思わず漏れ炎を凝視する。
その時、王宮の書物に書かれていたことが頭をよぎった。
火水風土雷氷を生み出す魔導師はその昔滅び今では誰も使うことができない、と。
滅びた経緯までは分からなかったがシファが使った力が失われたはずの力だという事が分かった。

兄様にはやく伝えないと

シルヴィアは焦った様子で息を飲むと立ち上がろうと腕に力を入れた。
しかし大怪我を負った片腕を庇いながらでは立ち上がることさえできなく力なくその場に留まる。移動魔法さえ使えればと自国の魔法を思い浮かべるが自分の魔法があまり使えないという体質を思い出し唇を噛んだ。
怪我を負った方の肩をもう片方の手で押さえつけるとどうしようか、と空を見つめた。

いつまでそうしていたかはわからない。短かったのかもしれないし長い間そうしていたのかもしれない。
ジャリ……とふいに後ろから聞こえた足音に振り返ると見慣れた人物がそこに立っていた。

「ディアーナぁ……」


【全然大丈夫です! それでは、シルヴィアとシファくんが解散してディアーナとシルヴィアを絡ませましょう。よろしくお願いしますっ】