二次なりきり掲示板

【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.106 )
日時: 2015/06/02 22:08
名前: JESSICA (ID: qJIEpq4P)

遅くなってすみません!

>>103-104
「……すみません」

 相手が冷静に自分をあしらった様子にふと自分も冷静になった。慌ててそう言い添えるが、未だその口調は苛立ちが含まれており、まだ胸の奥では煮え切れないわだかまりがあった。

 このままでは彼女のお願いを聞いているどころではなくなってしまう。幸い、セレーナの助けもあって辺りは普段通りと言ってもいいほど片づけられていた。これぐらいなら自分の中でも許容範囲だ。

 ため息をつきながら、どうしようもなく壊れてしまった器具などを一つずつ確認してみた。此処に姫がいるからにはすぐにでもこれらの器具は補充されるのだろうが、一応これらを買い足すように申請した方がいいだろう。自分でする気はさらさらなかったので、後でアンネリーゼにでも頼んでおこうか。

「……楽しんでいただけましたか」

 フードを取った様子を見て、もう終わりか、と内心安堵のため息をついていた。平静に装っていても小心者の気持ちは変わらず、ずっとはらはらとしていたのだ。幾分かセレーナの表情に不服はあったが、今はもう何も言わない。

「……これからこういうことは他の研究員に頼んで下さい……アンネリーゼさんあたりなら良いんじゃないんですかね」

 もう二度と俺に振らないでくださいよ、と心の底からお願いをしたキリルは、箒を元あった場所に戻し、履いていたロイのスリッパを脱いだ。気は重いがまた返しに行かなければならないな。ため息をつきながら外の廊下へと通じるドアに手をかけた。

「……それでは俺はこれで。…………楽しいお話、ありがとうございました」

 最後の一言は俯き気味ではあったがセレーナの目を見つめて呟き、その部屋をやっとで後にした。


 私は全然構いませんよ!
 それとそろそろだな、と思ってキリル離脱させました。勝手にすみません!


>>105 
「……可愛らしい犬ですね」

 嬉しげに自分へと近づいてくるその犬を見てテオドールはその顔に笑みを浮かべた。ゆっくりと腰をかがめると、目を輝かせるその頭を慣れた様子で優しく撫でる。その様子は見た目とは全く異なり、はた目からすればかなり滑稽ともいえる光景になっていた。

「……はい、こんなところにこのようなところがあるとは思っていなかったので」

 自分の足元で尻尾を振る犬を抱き上げんばかりの勢いであったが、目の前の女性の手前、其処まではさすがに出来ずにぽん、と優しく頭を撫でてから立ち上がった。気の抜けたような笑みを浮かべる女性に向け、何とか微笑を作ってそう返し、頷く。

 女性が指差す棚には様々な書物がそろっており、こんなところに住みたいと思う人間も少なくはないだろう。良い印象を受けるこの店がこんな奥まったところにあるのはもったいないとも思っていた。この女性がこの店唯一の店員である様子であったが、此処辺りでは聞き慣れない訛りのある言葉に、微かに首をかしげていた。

 しかし、顔がほんのりと赤い所や先ほどまで手に持っていた酒瓶からして、どうやら彼女は少し酔っているらしい。勢いよく自らの胸を叩いた彼女だったが、そのまま棚にぶつかってせき込み始めてしまった。テオドールも思わず女性に近づいて抱き起こそうとするが、その時はじめて彼女の右腕がないことに気付いた。

「……大丈夫ですか」

 思わず腕を女性の背中に回しながら、テオドールは心配そうに彼女へとそう声をかけ、顔を覗き込んだ。